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■第67話 「名前の由来」 2012年7月27日
4月の初旬にスタートした「ソフィアート・ガーデン物語」も67話まで進んで参りました。ところで、今頃になって気がつきましたが、タイトルにもなっている「ソフィアート」という言葉について、特に説明をしてきませんでした。そこで今回は「ソフィアート」の物語を綴ってみたいと思います。
「ソフィアート」という名称は、私、
スタッフM
がいる会社の名前でもあります。しかし、このガーデンは会社の名義であるとか、法人の運営しているものであるとか、そのような意味ではありません。純粋に、パートナーと
スタッフM
という個人が所有し、大事に手入れしている庭です。
ではなぜ、ソフィアート・ガーデンなのでしょうか。このソフィアートという名は、単に会社名というより、私どもが「こう生きたい」ということを表して造った言葉です。そのことを説明するために、私どもの会社の成り立ちを少し紹介いたします。
スタッフM
はパートナーとともに、2003年7月30日に「有限会社ソフィアート」という会社を設立しました。
会社名の「ソフィアート」は私どもの造語です。
私どもが会社をつくった原動力は「ソフィア(知恵)」と「アート(わざ)」を応援したいという思いであり、それを表現する言葉として「ソフィアート」という社名に決めました。
ホームページの冒頭に弊社の理念
として次の文章をあげています。
「ソフィアートは、経営マネジメントにおけるソフィア(叡智)とアート(感性 と 経験によって磨かれた"わざ")を大切にしたいという思いを込めて立ち上げた会社です。」
これは今でも全く変わらない、私どもの核となるメッセージです。そして、私どもは「ソフィア(知恵)とアート(わざ)で仕事する」「誇りを持って仕事する」といった、思考と行動の原則をシンプルに明文化しました。
この原則は、意思決定する際の明確な判断基準となり、行動へのモチベーションになります。誇りを持って自らの心に恥じない仕事をする、難しいことには知恵で勝負し、真似の出来ない高いレベルの仕事をする、そのことによりお客様の期待を超えた感動と喜びを味わっていただく、という弊社の目指す姿を見失わないための羅針盤です。
資本金は設立時で800万円であり、設立当時は株式会社の場合は最低資本金1000万円、有限会社は最低資本金300万円という区分でしたので、有限会社として設立しました。ちなみに2006年5月1日から有限会社法は廃止され、新「会社法」施行後はこの最低資本金制度はなくなりました。それ以降は有限会社というものは新たに作ることは出来ません。したがって、資本金がいくらであっても(極端な話、1円であっても)2006年5月1日以降に設立した会社は自動的に株式会社となります。
形式的にはそのようなものですが、いずれにしても法人としての承認を得るためには、人の出生と同様に、社会に出るための様々な手続きが必要になります。たとえ規模は小さくとも、個人の自営業とは違い、「法人」ですので、けっこうたくさんの手続が必要になります。会社をつくるための社会の仕組みを実体験したいという考えもあり、あえて外部の専門家に頼まずに、法人設立のための多様な届出を、パートナーと
スタッフM
の二人で勉強しながら、あくまで自力で行いました。
まず、出資金保管証明申請を銀行で発行し、会社登記のための手続きを公証人役場や登記事務所まで出向いて行いました。社会保険事務所で社会保険への加入手続きを行い、労働基準監督署では雇用保険、税務署では法人住民税や事業税、法人税や消費税などの、法人として国に収めるべき税金の諸手続など、いろいろ面倒ですが、フルコースで体験できました。
法人となってからは、毎期の会計報告や税務などは外部の顧問税理士等、専門家の力も借りていますが、専門家に丸投げせずに自分でしくみを理解した上で社会参画する、というのは何事も大事だと思っています。
ところで、弊社の想定しているお客様は上場企業のような大きな法人でした。ですから、お客様に安心していただくためには、しっかりした体制で仕事に臨まなければならないと考え、小規模ながら法人として必要なことは、すべて抜け漏れなく迅速に整備しました。インターネット上の住まいであるドメイン(sophiart.co.jp)も開業後すぐに取得して、開業と同時にメールアドレスやホームページを自社のドメインで作りました。(参考までに「co.jp」の取得は、法人に限定されています)
一見、順調なスタートを切ったかのように記していますが、会社設立当時、お客様はゼロからの出発でした。もちろん会社を立ち上げる以上は、ある程度の見込みも必要でしょうが、私どもの場合、あったのは見込みではなく、「こういう仕事をやろう」という強い意思のみでした。そして、勢いとタイミング、良い出会いの連続、という味方があって実現したようなものです。
この7月末で開業から丸9年を終え、10年目に突入します。期としては10期目も半ばを過ぎました。10年というのは、短いようで長いものです。
ほとんどのお客様企業は、貴重な研修機会において、長期にわたって弊社に継続して声をかけていただいていることに心からありがたく思っています。研修内容とともに、パートナーの考え方やさまざまな提言に共感してくださり、取り入れていただけることに感謝し、そして頼りにされる存在であり続けるよう、これからも全力で仕事に向っていきます。
時には、こちらの真心が相手に伝わらない場合もありますが、そういう場合でも、常に自分の心に恥じない仕事を目指していく中で、予想もしなかった仕事の広がりや展開に少し驚くことがあります。
目の前の現象から発せられる様々なメッセージを、善し悪しを決めつけずに偏りなく素直に受け止め、自分を磨く石としていくことをこの10年間で学びました。こうして、私どもが自分たちの道をテクテクと歩いた後には、私どもの目指す「ソフィアート」の道ができていくことでしょう。その道は形はありませんし、目には見えませんが、私どもには小鳥の歌う明るい穏やかな小道のように感じられます。
こうした仕事や会社、という目に見えないものだけでなく、私どもの心の中に宿る世界を、目に見え耳に聞こえる形にしてみたい、という思いがどこかにありました。その思いを原動力に2年半をかけて土地を探し求めて、紆余曲折の後、今ここでソフィアート・ガーデンと呼んでいる土地に2007年3月に出会い、現在に至ります。
子供の頃に誰もが持っていた、心からの「こうしたい」という強い願いや思いは、大人になっていくに従って丸く削られていき、ほどほどのものになって胸の中に収まります。自分のやりたいことを胸に秘めたまま、義務感や誰かの命令に従うことのほうを優先する生き方もあるでしょう。国や時代によって、生き方が制限されることも多かったはずです。しかし職業選択も結婚も、生き方も「自由」であるこの時代、この場所に私たちは生きています。
私どもがソフィアート・ガーデンをつくる動機は、「この土地で、私どもが心の中に描いてきた思いを形にしてみたい」という、純粋で単純なものです。 天と地と、その間にある生きものがいきいきと健康であるという、私どもの心にある風景を形にしたい。目に見えないような小さな微生物や虫も、大きな樹木も、森羅万象の調和がとれた庭になるかどうか、その判定人は自由の化身である野鳥たちです。小鳥たちが幸せな庭は、すなわち人が幸せな庭でしょう。そのために私どもは、ここで「ソフィア(知恵)」と「アート(わざ)」を大切にした場を育てていきたいと思います。
ソフィアート ・ ガーデン物語
有限会社ソフィアート
スタッフM( 竺原 みき )
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メモ(本文とは直接の関係はありません)
ソフィアート・ガーデン物語を読んでいただき、ありがとうございます。
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