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■第19話 「お茶の時間 2」 2012年5月4日
今日は早朝から雷雨です。このところのたっぷりの雨で、軽井沢の緑も目に見えるほどの早さで生長していきます。小鳥たちは雨の中でも、さえずりながら営巣をがんばっています。やがて雷も遠のき、雲間から光が差すようになると、きっとますます新緑が光り輝くことでしょう。
こんな天気の日は、雨に洗われる緑を眺めながらお茶でも楽しみましょう。今日もおやつは自家製の手ごねパンと木の恵みです。
棚には去年作った木の恵みの保存瓶がたくさん並んでおります(
「木の恵み 1」
「
「木の恵み 2」
をご参照ください)ので、その中から杏コンポートをいただきましょう。ヨーグルトに乗せればまるで目玉焼きです。
杏コンポートは、コンフィチュール(ジャム)と同様、水を一滴もくわえず果物とグラニュー糖だけで丁寧に作ります。杏のシロップ漬けは、シロップを水とグラニュー糖で作りますので、この場合だけは水を使います。
煮沸や滅菌が完璧なら、常温で長期保存ももちろんできます。 杏のシーズンは梅雨時期ですので、小屋で火を使って大量の果物を加工し、瓶を煮沸滅菌するのはけっこう根性がいりますが、こうして年中自家製のおいしいものが頂ける喜びを思えばなんてことありません。
コンポートは、できたてはツヤツヤと美しく味も最高です。よく調子に乗って作りすぎてしまうので保存瓶が棚いっぱいに並び、その結果1年以上保存する瓶も出てしまいます。
1年超えの瓶詰めコンポートは酸味の強い甘みに変化しますが、ヨーグルトとバナナを一緒にしますと組み合わせの妙で、できたてにはない濃厚な甘酸っぱさに変わって、これはこれで大変おいしくなります。
ところで、私は梅ジャムと杏コンポートを担当?しておりますが、実は瓶の煮沸滅菌も含め、ほとんどすべての加工はパートナーが行います。その昔、学生時代と独身時には自炊していたらしいものの、いまはすべて私に一任ですが、なぜか果物加工だけはパートナーが得意分野です。
いつも適当に生きている私より、パートナーの方が丁寧なのでしょうか、どんな市販品よりおいしくて安心なので私にとってはありがたく、たいへん嬉しい趣味です。
パンづくりはもっぱら私の担当です。私の長年の趣味でもあります。日本各地の旅先で一人で足が棒になるまで歩き回って、その土地のおいしいパン屋さんを見つけて研究(じーっと眺めて、そして食べるだけですが)します。長年変わらずコツコツと、雨の日も風の日も良質のおいしいパンを丁寧に焼き続けている家族経営の小さいパン屋さんを心から尊敬します。
ヨーロッパに行くと、特にパン文化ですので、小麦味の濃い歯ごたえのあるおいしいパンが多くて楽しめます。
私はここ十数年来、手ごねで定番の山型パンを焼き続けています。いろいろ自家製で酵母を起こしたりなど試行錯誤を楽しみましたが、現在はホシノ天然酵母という市販の酵母を使っています。素材は小麦と酵母と水と塩、酵母発酵用の若干の砂糖、というシンプルなものです。軽井沢に引っ越してからは、おやきなどで用いる長野県産中力粉をメインにして、強力粉をブレンドして使っています。きめ細かく、発酵、釜伸びも十分に焼き上がり、なにしろパンの香りと味がとてもいいので、この組み合わせを大変気に入っております。以前の「お茶の時間」で紹介した
東御のシナノグルミ
を入れることも多いです。
気温によって調整しますが、天然酵母という関係で一次発酵の時間を十分にとります(7〜12時間程度)。
寒い季節はストーブの熱も利用
します。
とはいえ、前日の夜に捏ねて、寝ている間に発酵させ、翌朝に成形発酵してコンベクションオーブンで焼くだけですので、実際にパンを気遣っている時間は短く、たいへん楽です。焼き上がると、清潔な麻(リネン)布で包んで半日以上乾燥させ、引き締めておけば小麦の味も濃くなり多少の保存も安心できるパンになります。週1回、一週間分の食べる量をまとめて焼いておきます。
先日、パンを焼くために使う小麦の量を計算したら、一年間一人あたり、小柄な成人女性の体重ほどになってしまいました。お米も大好きですので、炭水化物を取り過ぎではないかと、ちょっと心配です。
雨降るソフィアート・ガーデンの小屋でそんな計算をしていると、散歩して体を動かさないと!ということに気がつきました。
晴れてきたようですので、では散歩に出かけてきましょう。
『ソフィアート・ガーデン物語』
有限会社ソフィアート
スタッフM( 竺原 みき )
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