>> ホーム
 >> 会社概要
 >> 事業内容
 >> ソフィアートの研修
 >> 代表者プロファイル
 >> 研修雑感・コラム
 ソフィアート・ガーデン物語
  >> 序 「案内係のMです」
  >> 第91話〜第100話へ
  >> 第101話「冬の到来」
  >> 第102話「木の愛」
  >> 第103話「火の力」
  >> 第104話「灰の話」
  >> 第105話「車」
  >> 第106話「星に願いを」
  >> 第107話「冬の恵み」
  >> 第108話「美について」
  >> 第109話「お茶の時間 11」
  >> 第110話「音楽に遊ぶ」
  >> 第111話〜第120話へ

 >> 連絡先
 >> Coffee Break


ソフィアート・ガーデン物語    >>前の物語へ >>次の物語へ

■第106話 「星に願いを」 2012年12月20日

空に広がる木のシルエットが好き 軽井沢の冬、よく晴れた風のない日は、とても気持ちよいものです。放射冷却の影響で、夜から朝にかけての気温はぐっと下がり、朝は屋根や地面を冷凍庫のような霜が覆います。昼になると、ケーキの飾りのような粉雪は、ほとんど日の光に消えて(溶けるのではなく消えて)しまい、日陰ではツララや凍った路面が見られます。

ツララが日光を反射し、虹色にキラキラと光ってイルミネーションのようです。

そう遠くない長野県菅平(すがだいら)では、12月中頃に氷点下20度以下を記録しました。軽井沢は今日の最低気温で氷点下11.9度です。参考までに、軽井沢の最低気温は、観測史上1位の氷点下21.0(1936年3月1日)で、直近では2012年2月3日に観測史上10位の氷点下18.6を記録しています。12月の寒さは序の口で、1月から3月は泣く子も黙る「こおりさわ」(軽井沢の地名の語源のひとつ)になります。

快晴の冬の夜空には、満天の星が輝きます。空気が澄んでいますし、木々も葉を落として視界が広くなります。天体観測には、冬は絶好の季節です。

毎年人気のスポットです 軽井沢に隣接する佐久市の旧臼田町には、「うすだスタードーム」という天体観測施設があります。軽井沢から車で小一時間ほどの距離です。

以前、冬の星空観望会に行ったことがあります。まず屋内で冬の星座や星の特徴、双眼鏡や天体望遠鏡の使い方をレクチャーしてもらい、後は屋外でゆっくり星空を見て楽しみます。

一人で星空を見たい人はもちろん、友人同士やカップル、親子連れ、夫婦など、いろいろな人が来て和やかな観望会でした。

パートナーは子供の頃、天体観測が好きで星空の世界にのめり込むあまり、親から心配されるほどでしたが、今でも少しその片鱗を残しています。パートナーの郷里の近くには、有名な佐治天文台(鳥取市さじアストロパーク)があります。山陰の冬は日本海側の常として曇天も多いのですが、とても空気がきれいで自然豊かな、星空の美しいところです。毎日星空ばかり見あげたくなるのもわかります。

私も子供の頃に石垣島の川平村で、親戚の家で見た夜空の記憶は、心に深く刻まれています。無限に広がる漆黒の闇に満天の星が迫ってきます。たまに流れ星も見えます。遮るものもない空をじっと見あげていると、そのうち上下の感覚が薄れて足元にまで星が満ちているように感じられます。まるで星の海の中をたった一人でフワフワと漂うような感覚は、いまでも鮮明に覚えています。

関西の高速道路は小鳥の運動会のよう・・・ 流れ星の間に願い事をすると叶う、といわれます。流れ星は、あっという間に消え去りますので、タイミングを逃さず願いことをするのは難しいものです。願い事を常に考えていれば、いつ流れ星を観ても間に合いますので、願いが叶う確率もあがります。つまりは、願い事を叶えたければ、常に願い続けよ、ということでしょうか。

こんなことを考えながら、先日12月13日は自宅の庭先で、パートナーと一緒に双子座流星群を眺めていました。最低気温が氷点下9.9度の日ですが、風もないため、軽装で庭に出ても寒く感じません。30分ほどの間に二桁の流れ星を観察しましたが、2001年のしし座流星群ほどではありませんでした。当時は東京在住でしたが、未明にパートナーに「流れ星がたくさん見えるよ」と起こされ、一緒にしし座流星群を窓から観ました。明るい街中の空でさえ、東の空に雨が降るかのごとく流星がはっきりと見え、不思議な感動を覚えました。

星空を見あげることで、人は、永遠を垣間見ることができます。星は広い宇宙で、たくさん生まれては消えていきます。今私の目に見える星の光も、遠い彼方から途方もない時間をかけて届いている光ですので、すでに宇宙に存在していない星もあるでしょう。宇宙の時間と空間は、私たちの物差しとは違うスケールを用意しなければ、とても計り知ることはできません。

星空は、人間の生きる時間軸とは無縁の、永遠につながる時空です。地球が誕生して、長い時を経て人類が登場して今に至るまで、星空は静かに私たちを包み込んでいます。たとえ、何がどうなろうと、これからも星空だけは永遠に変わることはないでしょう。

運転お疲れ様です! 凍った冷気にチカチカと瞬く無数の星。
夜空の星を観ていると、何を心煩うことがあるのか、と星が微笑んでいます。

ソフィアート・ガーデンからの帰り道、夜の町をドライブすると、漆黒の森に沈む軽井沢の夜も、教会や家の暖かな光とイルミネーションが星のように輝いています。

例年、クリスマスの頃には雪が降ります。今年もホワイトクリスマスでしょうか。静かな冬の軽井沢が、クリスマスには少し賑やかになります。

皆さんは、夜空の星にどのような願いをこめて、クリスマスを迎えますか。

すべての人が幸せで温かな日を過ごし、すべての生きものが憂いなく生きることができるよう願います。
そして、いま、こうしていられることに心から感謝したいと思います。

ソフィアート ・ ガーデン物語
有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4


メモ(本文とは直接の関係はありません)
ソフィアート・ガーデン物語にお越しいただき、ありがとうございます。
次の第107話は、12月26日(水)になります。

 
 
Copyright (C) 2003-2012 Sophiart Inc. All Rights Reserved.