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軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録− >>前の記録へ >>次の記録へ
■二十四節気:大寒 2016年1月21日(木曜日)
概況:
文字通りの大寒。1月16日までは最高気温5℃前後の日もあったが、最低気温は-10℃前後の日が続く。関東を中心に17日から雪が降り始め、軽井沢では18日には降水量合計35cmとなる。膝を超える雪で除雪しないと車両は通行できず体感的には50cm超の積雪量。それまでは雪が全くなく暖かいため、碓氷バイパス沿いの民家ではアブラチャンやウメの花が見られ春の兆しさえ感じられたが、やはり現実は冬真っ只中。野鳥たちの癒しの力で長い冬を元気に乗り越えたい。
樹木:
17日までは全く雪がなく暖かかったためか、東京に向かう時に通う碓氷バイパス沿いにある群馬県の民家の庭先ではアブラチャンや梅が咲いていた。東京でも日本橋の百貨店近くの店でアブラチャンやマンサクの黄色い花をつけた大きな枝をディスプレイしていた。日本橋の中央通り(1号線から4号線あたり)は日本を代表する大通りだが、街路樹がほとんどなく地面に寄せ植えの草花があるのみである。付随する横の道には街路樹はある。大通りに木を植えないのには何か理由があるのだろうか。東京の都心ほど意外に緑豊かな印象があるが、日本橋だけは別である。仕方がないのでスタッフMは日本橋に行くとついでに三越百貨店の屋上のチェルシーガーデンで植物観察をするが、そこの盆栽には早くも梅のつぼみが開花寸前であった。ソフィアート・ガーデンはもちろんまだ真冬で、花芽や冬芽は固く締まっている。
山野草、山菜、園芸種の草花:
日本橋のビルのアプローチに寄せ植えでトクサがアレンジされて面白いので写真に撮った。トクサは根が横に広がって繁殖するため、根が意図しないところまで進出しないように区画を決めて(遮るものを地中に埋めるなどして)植えるほうが手入れが楽であろう。その点はササと似ている。そういう意味では鉢の中で寄せ植えするのに向いている素材かもしれない。 ところでソフィアートガーデンにもトクサはある(自生ではなく近所の人から株をもらった)が、どちらかというと獣除け柵のように利用している。古い桑の木の根元の洞にヒガラやシジュウカラが営巣することがあるため、巣を守る柵として桑の根元に植えてある。密生するので小動物除けにはなるかもしれない。
野鳥・生きもの:
毎日フィーダーにヒマワリの種を入れてプレゼントをしているうちに、この冬はカラ類たちが手に乗るようになった。最近は冬に仕事等で忙しく不在がちで小鳥に乗ってもらう機会を持てなかったが、1,2年ぶりであろうか。はじめは小鳥の世話係?のパートナーの手に一羽のヤマガラが乗り、次に一羽のシジュウカラが乗るようになった。パートナーが出張の時だけ世話をするスタッフMにも、そのうち乗るようになった。シジュウカラはあまり余裕のない様子でヒマワリの種を取ってすぐに飛び去るが、ヤマガラは慣れてくると、手の上で不思議そうにじっとこちらの目を見つめて、目を合わせてからヒマワリを一粒受け取る。黒い宝石のような瞳で見つめられると、なんだかとっても幸せである。
Karuizawa Wild Birds : Parus minor(Shijukara, Japanese Tit, Eastern Great Tit), Parus varius(Yamagara, Varied tit)
虫:
大寒ともなると、さすがに軽井沢では虫は見かけない。
その他:
16日まで雪は全くなかったが、17日から18日にかけて軽井沢は大雪に見舞われた。今から2年前の2014年2月に記録的な大雪で軽井沢の道路が一週間以上通れなくなったが、今回はその再来かと身構えるほどの勢いであった。記録では30cmほどの積雪量だが、踏んで歩くと吹き溜まりではひざ上まで埋まり、体感的には50c超の積雪であると感じた。もちろん車は通れない。自宅は雪かきでなんとか車一台が通れる空間を確保した。横の道は地域の方が除雪機で道を開け、今回は行政が前回の反省を踏まえているのか国道の除雪の初動対応が早かったため、前回のような長期の道路封鎖にならずに済んだ。ただし県道の中には凍った轍で恐ろしいところになっている場所も多いし、町道に至っては除雪もまだの場所もある。普段人のいない別荘に続く細道は全く手つかずで通れない。従来、軽井沢は雪は少ない地域と言われてきたが、最近はこのような大雪になることもある。その上真冬日続きで全く溶けない。太陽で雪が蒸発するのを待つのみである。 15日の未明、群馬県から軽井沢にかけての碓氷バイパスで学生さんなど大勢の方が亡くなる事故があった。私どもも東京方面への往路によく使う道である。旧道より広いとはいえカーブの続く長い坂であり、夏は濃霧で視界が妨げられ冬は凍結もある。こうした山道は難所であるのは事実であり、タイヤなど足回りを万全にしたうえでエンジンブレーキ等でスピードを十分落とし、他の車に迷惑をかけないよう慎重な運転が求められる。また軽井沢インターからの坂道も同様に濃霧や凍結のヘアピンカーブが連続する山道であり、さらにこの時期はシカなどの動物が凍結防止で撒かれた塩を舐めに道路にでてくることがありヒヤヒヤする。ノーマルタイヤでスタックしている車もよく見るし事故を目撃したことも何度かある(いずれも幸い怪我はなかったようだが)。冬の山道では、車の安全対策は過剰なぐらいがちょうどよい。こんな危険な道はもっぱら運転に慣れたパートナーが担当し、私スタッフMは助手席専門である。
軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの− 有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4 文章と写真:スタッフM
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