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軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録− >>前の記録へ >>次の記録へ
■二十四節気:小寒 2016年1月6日(水曜日)
概況:
年末27日の週は軽井沢では最低気温が-10℃前後の日が続き、28日には-11.1℃、平均気温も-4℃と順調に冷え込んだ。しかし年始は寒さが緩み、3、4日には最高気温が13℃を超え、コートを着ずに散歩できる。年末年始は晴天続きで雪は全く降らない。風もなく平和で穏やかなお正月である。ソフィアート・ガーデンでは小鳥たちにヒマワリの種のプレゼントを渡すも、季節外れの暖かさにゴジュウカラのフィフィフィというさえずりさえ聞こえて春のようである。
樹木:
クリスマスは東京で過ごしたが、まだ黄紅葉が見られ、常緑のサザンカが満開で緑に赤が映える。街はイルミネーションで木々が飾り付けられ、街路樹はかさばる電飾や飾りをつけられて少々気の毒であるが、LED電球なので、熱で木が痛むことはなさそうである。軽井沢では、すっかり身軽になった木々が枝を細やかに伸ばしシルエットがよく晴れた夕暮れ空を縁どる。軽井沢プリンスホテルの庭では大木にヤドリギが丸く育ち、緑のくす玉のような葉の中にオレンジの実がたくさんついているのが見える。この時期、鳥たちの大事な食糧であろう。ヤドリギの実を食べるのは、キレンジャクやヒレンジャクが有名である。ヤドリギの実は粘性が強く、そのまま排泄されて木に付着して発芽成長する。ヤドリギは神聖な木としてクリスマスの飾りなどに使われる。
山野草、山菜、園芸種の草花: 暖かいせいか、ソフィアート・ガーデンのコケは緑である。
野鳥・生きもの:
ガーデンに行くと、私どもの到着を遠くから見つけて次々とカラ類が矢のように飛んでくる。いつもフィーダーを掛ける木の周りで、小鳥たちがワクワク顔でこちらを見て待っている様子がなんだかおもしろい。最初に来るのは近くの藪で活動しているコガラたちである。そしてすぐにゴジュウカラのつがい、シジュウカラたち、そして最後に活動範囲の広いヤマガラのつがいが騒ぎを聞きつけて遠くからやってくる。ヒマワリの種は手で一掴みしか入れないので、しばらくするとフィーダーが空になってしまうが、先日、庭仕事をしているパートナーのところにコガラが来て、ヒマワリの追加を催促に来たという。具体的には、すぐ後ろの枝にとまってパートナーに目で合図して、誘導するようにフィーダーのほうに飛んで行ったそうだ。というわけで、ヒマワリがなくなると誰かが教えてくれるので、その都度追加するようにしている。フィーダーには関心を示さないがエナガの群れがよく見られる。自宅の庭にもエナガが久しぶりに集団で来てくれた。またパートナーにれば、ソフィアート・ガーデンをキジのオスが4羽歩いていたそうで、先日のシミアスとケベスに加え、ソクラテスとプラトンと名付けようか。今年はキジの多い年だ。
虫:
今年の冬は暖かいせいか、ソフィアート・ガーデンの小屋のカマドウマはまだ続いている。都度、捕獲して外に出す。
その他: 寒冷地軽井沢の冬において、暖房器具は生命線である。
私どもの自宅でもソフィアート・ガーデンの小屋でも、薪ストーブと対流形石油ストーブを愛用している。両方とも、慣れれば取り扱いも簡単で、暖房時にストーブトップで湯も沸かせ、明りの代わりにもなる上、電気なしで使えるので停電時も困らないという優れものである。ところで12年以上愛用している自宅の灯油ストーブから最近、煤が出るようになり、買い替えを検討したが、今や同じ形は販売されていない。全方位をまんべんなく温めつつ場所を取らない円型ストーブに愛着があるため、試しに芯を取り替えたら新品同様になった。スタッフMはストーブを知らない沖縄で育ち、パートナーもこのような「骨董品」は見たことがないので、芯を取り替えるのにちょっと苦労したが、こうしてメンテナンスすればあと20年ぐらいは優に使えそうである。各社とも同種のストーブは売れ筋ではないのか製品ラインナップは少ないが、災害に備える目的でもっと見直されても良いのにと思う。
軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの− 有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4 文章と写真:スタッフM
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