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軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録− >>前の記録へ >>次の記録へ
■2015年3月4日(水曜日)
概況:
春霞の空、4日の最高気温は9℃と暖かく、積雪はあるものの日中の日差しですぐ溶ける。今年は暖かいため早くも地面がぬかるんで靴や車は泥まみれである。小鳥たちも混群しつつ春のさえずりモードで鳴く。ぬかるみと氷と雪に覆われた中、自然界は糧が乏しく、ソフィアート・ガーデンでも自宅でもフィーダーは大人気である。3月の初旬は新芽もまだ固く木や草の実は食べ尽くされて、虫もいないため、鳥たちの食糧事情は一年中で最も厳しいかもしれない
。
樹木: ソフィアート・ガーデン100種500本の木のエピソードを紹介していく。今回はボタン
について。ボタンはボタン科ボタン属の落葉小低木。日本庭園に好まれる園芸種である。シャクヤクの根に接ぎ木されて育つ。ボタン栽培は島根県の大根島が有名である。比較的温暖な土地できれいに咲く。軽井沢はどうであろう。ソフィアート・ガーデンでは「花王」など2種のボタンを育てているが、大きく育っているとは言いがたい。1000メートルの高原では、高木に囲まれた雑木林より、日当たりの良い温暖な庭のほうが生育が良いであろう。接ぎ木の植物の常として、深植えにしないと接ぎ木の台木であるシャクヤクの芽が育ってしまい、ボタンが枯れてしまう。加湿を嫌うので深植えかつ高植えにしたほうが良い。「立てば芍薬座れば牡丹」と美人の例えになるほど花は美しく、あでやかな花姿である。シャクヤクも同様であるが、支えがないと倒れてしまうほど大輪の花を咲かせる。
山野草、山菜、園芸種の草花:
追って記載。
野鳥:
ヒヨドリがキョロンキョロン、とさえずり、ゴジュウカラは「フィフィフィフィ!」と強く響くさえずり、コガラは「フィーフ−、フィーフ−」と美しいフルートのようにさえずる。
小鳥たちは梢で、さえずりモードで鳴き、私どものフィーダーに降りて来るときは甘えたような声に変わる。大人の姿と子供の姿を行ったり来たりしながら、小鳥たちの季節は冬から春へ変わっていく。 ソフィアート・ガーデンのフィーダーは小鳥たちに大人気であるが、少し目を離すとカワラヒワの集団がどこからともなく押し寄せてスクラムを組んで占領するため、カワラヒワにはフィーダー使用を遠慮してもらっている。最初はカワラヒワの先発隊が1、2羽、(邪魔な)私どもが小屋に入るのを待つかのように遠くから偵察し、私どもが小屋に入ってしまうと仲間を呼び寄せて大勢でフィーダーを独占する。カワラヒワはスズメのような行動を取り、フィーダーにどっかと居座る。一方でカラ類は一粒のヒマワリを取ると、さっとフィーダーを離れ、自分のお気に入りの枝に持ち帰って食べたり貯食したりで、フィーダーに居座ることはない。皆が公平にヒマワリの種を取れるように、私どもはカワラヒワには少し厳しい態度でフィーダーを空けるように促す(といっても驚かさないように軽く手を振ってNoの合図をするぐらいだが)。 その関係からか、私どもがフィーダーの近くで見張っていると、カラ類は安心して次から次へとフィーダーに訪れるが、カワラヒワは遠慮して来ようとしない。鳥にはちゃんとこちらの意図が伝わっている。まあ、私どもが小屋に入ってしまうと、今がチャンスとばかりカワラヒワ軍団が独占しているので多少厳しくしても良いだろう。
虫:
日中の気温が暖かいため、小さな虫が飛ぶようになった。しかしまだ地面のアリやカマドウマなどは見当たらない。
その他:
空気が乾燥しているし、まだ薪ストーブも焚いているが、徐々に霧が出るなど春の気候に変化してきた。これからは軽井沢は湿度との戦いの季節に入る。2月末には超音波と加熱のハイブリッド式の加湿器を片付け、現在は気化式の加湿器だけ緩やかに動かしている。これも3月の中旬には片付けてしまう予定。
ところで、軽井沢上空(他に佐久、御代田、立科など)で主に冬の夜に、大型の複数のヘリコプター状の飛行機が爆音とともに飛ぶことがよくある。軽井沢関係のブログやツイッターにもよく報告されているし、昨年は 2月13日の信濃毎日新聞にも掲載されていた(新聞の取材では自衛隊や米軍機への問い合わせ結果、飛行していないと回答があって正体不明となっていた)。私どももたまに夜中に鳴り響く爆音を実際に耳にする。木造建築とはいえ、しっかりした作りの家が騒音に共振してカタカタと振動するほどなので、ほとんどの人はこの現象を知っているのではないか。インターネットのとあるサイトでは、このニュースを浅間山の振動や地震の前触れなどと書いているものもあったが、2004年の浅間噴火時のリアルな爆音と空振を体験した者としては、それとは全く別物であると言える。
ところで先日、3月2日19時前、ソフィアート・ガーデンの庭に出ているとき、ちょうどその飛行機を目撃したので観察記録として残しておく。西方向から東方向(群馬方向)に向けて、ソフィアート・ガーデンの真上を飛ぶ、ふたこぶラクダ状の大型ヘリコプター?のシルエットを見た。あわせて5機(1機先導、続いて2機、最後に2機の形?)、連隊で低空飛行していた。そのことを軽井沢の知人に話すと、その人や周りの人も、低空で連隊飛行する謎の大型飛行物体のことは気になっているそうで、オスプレイという噂があると聞いた。そう言われてみればインターネットなどで見られるオスプレイの画像にシルエットが似ているような気もするが、よく分からない。軽井沢の近県には群馬県の榛東村に陸上自衛隊相馬原演習場があり、昨年の6月に村議会がオスプレイ配備を受け入れた旨報道されている。もし同機だと仮定すれば、その方面に向かう途中なのだろうか?いずれにしても、しばしば上空を大型機が夜間に複数台連隊で飛ぶのは事実である。公的な機関は、その正体を問い合わせる住民や新聞社等に対して明らかにしたらよいと思う。真下で生活する人は、轟音や振動、そして何よりも、飛んでいるものの正体が謎であるという事に少々不安を感じる。 2015/4/4追記:この日に見た物ではないが、
別の日(2015/4/2 AM8:30頃国道18号軽井沢高校前にて東の上空)に複数機が飛んでいたので撮影した。こちらはかなり大型のヘリコプターだが飛行音はほとんど感じなかった。走行中の車中(もちろん助手席)から、比較的明瞭に撮れたのでメモ代りに記録しておく。
軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの− 有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4 文章と写真:スタッフM
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