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軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録− >>前の記録へ >>次の記録へ
■2014年8月18日(月曜日)
概況:
お盆休みも過ぎて暑さも一段落。霧や雨、曇天の日が続き涼しい。軽井沢は人出で賑わいNEC軽井沢72ゴルフトーナメントも行われ空前の大渋滞。ヤブカンゾウ、ミソハギ、オミナエシ、オトコエシ、キキョウ、ユリなどが咲く。お盆の時期には泉の里では恒例のガラス食器などのガーデンセールが行われ旧軽井沢は夏の店で賑わう。旧軽井沢を散歩しながら有名画廊の出店や骨董市などをのぞいてまわるのも夏の楽しみ。晴れた日はミンミンゼミが鳴くようになった。
樹木:
自宅庭では白バラが返り咲き。タマアジサイがよく咲く。
毎日少しずつ落葉樹の葉が落ちるので、落葉樹の多い庭が、だんだん明るくなってきた。一方で、ウラジロモミなど針葉樹が多い旧軽井沢の別荘地は涼しいが薄暗い。特に霧とモミの風景は幻想的である。余談だが、スタッフMはこのモミの木が好きで、弊社ソフィアートのロゴを「軽井沢の霧と樅の木」をイメージして作った。また針葉樹はヒガラが好むため、泉の里から雲場を抜けて旧軽井沢へ散歩をしていると、明るくかわいいヒガラの声がよく響く。国道18号沿いの軽井沢警察の大きなリョウブの木には実がたくさんついている。リョウブはソフィアート・ガーデンにもあるが花付きはほとんどなく、国道沿いなどの日当たりが良い場所でみかけるリョウブは花付きがとても良い。同じく国道沿いの軽井沢高校の西洋アジサイもこの時期、きれいに咲いており、これから咲く蕾まである。平地では6月の梅雨時に咲く西洋アジサイは、軽井沢では2ヶ月遅れの8月のお盆の頃に咲くのであろうか。私どもの庭のアジサイは山アジサイばかりであるため、西洋アジサイのことはよく知らない。
山野草、山菜、園芸種の草花:
旧軽井沢ではキキョウ(紫)、オミナエシ(黄)、ヤブカンゾウ(オレンジ)、ミソハギ(ピンク)、ユリ(白)など配色豊かな晩夏の花々が庭先を彩る。離山別荘地の山斜面ではイカリソウ(紫)や黄ツリフネ、ノササゲ(白黄)やシシウド(白)、クズ(紫)などが咲く。上記の他に、ソフィアート・ガーデンではヤマハギ(紫)、フシグロセンノウ(オレンジ)、ゲンノショウコ(白)、オトコエシ(白)、レンゲショウマ(ピンク)などが咲く。
野鳥:
ソフィアート・ガーデンでは、ヤマガラやシジュウカラのヒナが水場でよく水浴びを楽しんでいる。
離山別荘地を散歩中、キビタキのメスと思われる鳥がいた。ヒタキ科らしく目がぱっちりとして、黄色く派手なオスとは異なり地味な茶系色である。
また、雲場池ではカイツブリが親子連れで泳いでいた。カモも親子連れである。雛がとてもわいい。たくさんのツバメが、ツバメ返しで雲場池を飛び回り、水面の虫をキャッチする。観光で訪れた人が、鳥たちのほのぼのとした様子を眺めて「ここに住むカモたちは幸せねぇ・・・」としみじみ話している声が聞こえた。スタッフMも、そう思う。
虫:
離山別荘地で散歩中、ジャノメチョウ、クロヒカゲチョウを見た。自宅庭ではスジグロシロチョウを見た。その他、たくさんの蝶や蛾を見かけたが撮影できなかった。軽井沢は蝶や蛾の種類が豊富で、虫好きな人には楽しい土地であろう。
その他:
ソフィアート・ガーデンの近くでツキノワグマが出た。私どもはクマを直接見ていないが、広報かるいざわという町内有線放送で聞いた。さっそくピッキオ(軽井沢でクマの生息状況の把握や人家周辺からの追い払いなどの保護管理活動をしているNPO法人)に連絡して状況を確認した。ソフィアート・ガーデンに向かうと、まさに私どものガーデン駐車場にピッキオが軽トラを止めて発信器を手にクマの追跡をしているところであった。ピッキオのスタッフは若い女性を含む複数名であった。話を伺うと、クマはすでに一度捕獲されて発信器をつけた状態であり、大きな成獣だそうだ。その当時、ソフィアート・ガーデンの東から南に広がる広大な低い斜面の森林や藪(といっても民家や別荘も多い)でクマが活動中で、夕方6時半からイヌや爆竹などを用いて人家のない山方面へ追い払いをするとのことであった。「どうぞお気をつけて」と伝えて、私どもは成り行きを小屋の中から観察した。夕方の予定時刻に、南の遙か彼方の藪から、クマの追い払いのための打ち上げ花火のような大音響と爆竹の音、そして人の大声が響いた。イヌの吠える声は聞こえなかった。クマ用に特別に訓練されたイヌ(ベアドッグ)は吠えないのかもしれない。それとも人間の声に聞こえたのはベアドックだったのか?彼らの尽力により、追い払いは無事成功し、クマは山へ帰った。
以前にも私スタッフMは二度、成獣の大きなクマを間近に見た。クマは自宅の庭、私は家の中にいたので、窓越しにではあるが、ツヤツヤとした黒い毛が印象に残っている。生きるためだけに活動している大型の野生動物の目は冷たく光り、その目を間近で見た瞬間、人間の思惑や制御をはるかに超えていると思った。二度あることは、というが、人生で三度以上はクマに遇いたくないものである。(参考 ソフィアート・ガーデン物語 第77話 「熊に遇う」)
軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの− 有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4 文章と写真:スタッフM
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