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軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録− >>前の記録へ >>次の記録へ
■2014年8月30日(土曜日)
概況:
軽井沢に秋がきた。最低気温は15℃前後で涼しさを通り越して肌寒く、夜は虫の音が賑やか。ススキの赤みがかった穂が日の光に透けて輝く。高い空には鱗雲や筋雲が広がる。東京も涼しいほどであった。先週は雨が多く、広島県では豪雨による大規模な土砂災害で甚大な被害が生じた。庭のヤマボウシの実が赤く実りヒヨドリやスズメバチが群れている。ヤマガラやシジュウカラは毎日庭を訪れる。エゴの実も茶色く実り、ヤマガラがせっせと貯食に励んでいる。
樹木:
いつの間にかヤマボウシの実が赤く実り、庭にポトポトと音を立てて落ちている。見ると、完熟のおいしそうな実には全て囓り跡がついている。スズメバチやヒヨドリがこの実を好んで食べる。最近ヒヨドリがよく何羽かで訪れて、「ビャー!」と大声で鳴いていたのは、ヤマボウシの豊富な実のりが嬉しいからであろうか。スズメバチもブンブンと飛び交って実に囓りついている。今年は収穫にあまり気乗りがしない(まだ庭にヤブ蚊が多い)ので、ヤマボウシの実は彼らにプレゼントすることにして、はやくもスタッフMは、ヤマボウシの実収穫合戦から戦線離脱
である。エゴの実も先週から茶色く実り、ヤマガラがうれしそうな「ススス」の声を漏らしながらアクロバティックに実にぶら下がって収穫し、貯食に励んでいる。
山野草、山菜、園芸種の草花:
ミズヒキが紅白の小花のついた花穂を伸ばし、ススキが穂を広げてきた。日当たりの良い場所では、日の光にキラキラと穂が光って風になびき、すっかり秋の風情である。ソフィアート・ガーデンは草が茂ってボウボウで歩く場所も邪魔になるほどだが、ヤブ蚊の大群を目にするとどうも草刈りのやる気が出ない。まあ、草が多くても私はいっこうに困らないので、そのうち枯れて跡形もなくなるまで放置を決め込んでみる。放置しても来月の今頃には大自然の働きによってスッキリしはじめ11月には霜が降りて草々は消えてしまう。それまでに蚊がおとなしくなれば草の片付けもしてしてみたい。
野鳥:
毎日、ヤマガラとシジュウカラのコンビが訪れて、窓から合図するかのように、決まった枝にとまってこちらをのぞき込んでアピールする。鳥に優しいパートナーは、そういう姿を見ると無視できなくて、10粒ほどヒマワリの種をフィーダーに入れてやる。すると、決まってまずシジュウカラが慣れた動きでフィーダーからヒマワリの種をくわえてすぐに飛び立ち、お気に入りの枝に持ち帰って食べているようである。ヤマガラはエゴの実の方に夢中になって飛びつき、上手に実をもぎ取ってキャッチする。地面の木の生え際などに埋め込んで貯食し、冬に蓄える。一部はそのまま、お気に入りの木の枝で、両方の足で大切そうにつかんで、つついて食べる。エゴの実はその名の通り「エグイ」らしいので、人間(魚にも)には有毒である。ヤマガラが、あんまりおいしそうに食べる姿を見て、万が一、食べてみたくなる人がいるといけないので、一応、書き留めておく。
虫:
東京では、代々木公園の蚊によってデング熱に感染したと思われる事例が発生した。病気の感染もさることながら、スタッフMにとってヤブ蚊というものは、何年経っても慣れない。蚊がいるから夏が苦手、と言ってもいいほどである。これから涼しくなり、蚊よりブヨの活躍する時期である。そういえば、10年前に軽井沢に住み初めて最初の頃は、毎年ブヨに刺されて2週間ほどひどく腫れて苦しんだが、最近はそのようなことはない。抗体ができる、という話もあるが、まず夏の間、むやみに外に出ないからであろう。夏の間はアウトドアは敬遠してインドアで引きこもって楽しむに限ると思っている。
車庫の天井にスズメバチの巣ができかけている(初期のトックリ型)のに気づいた。私の方から営巣を邪魔することはしないが、巣は他の虫(オオスズメバチなどの大型の肉食蜂)の襲来など何らかの原因で未完成に終わることも多い。高い場所なら問題ないが、車庫の天井高は低いのでちょっと困ったなあと思いつつ、もし営巣が本格的になったら、二つあるうちのもう一つの車庫を使うなどして巣の完成を待ちたい気持ちもある。
その他:
グランドプライスという巨大なプルーンが店頭に並ぶようになった。リンゴのつがるが出始めた。パートナーの実家(鳥取県の倉吉市)から梨の便りが届いた。季節は実りの秋である。町内の畑ではソバの白い花が咲いていた。近郊の佐久や小諸の稲田では実る頭を垂れる稲穂が風になびいていた。こちらも実りの秋を迎えている。
軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの− 有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4 文章と写真:スタッフM
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