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軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録− >>前の記録へ >>次の記録へ
■2015年8月12日(木曜日)
概況:
避暑地の夏、軽井沢町内の道はどこも大渋滞でスーパーもすさまじい人出である。自宅から旧軽井沢を散歩し、泉の里別荘地の毎年恒例のガーデンセールや旧軽井沢公民館で開かれる骨董市などを楽しんだ。別荘地の木陰を抜ける夏の風は心地よく、楽しそうな観光客やリゾート客の姿を眺めているとこちらもうれしくなる。比較的晴天続きで夜には17℃前後と過ごしやすい。朝夜は開け放った窓から冷気とともにヒグラシのカナカナという静かな虫の音が聞こえる。
樹木:
ムクゲの花が毎日たくさん咲いては落ちる。タマアジサイも次々と咲き、ノブドウやオニクルミやエゴノキは実をつけている。
山野草、山菜、園芸種の草花:
泉の里から旧軽井沢に向かういつもの散歩道では薄暗い森に目立つフシグロセンノウのオレンジの花、イカリソウの繊細な紫色の花が咲き、離山別荘地の日当たりのよい南斜面にはシシウドの線香花火のような大きな白い花、ノササゲの黄色い花、ヘクソカズラ(ヤイトバナ)の赤い花が見られる。クズの紫色の花房が上向きに咲く。旧軽井沢の別荘地では石垣に紫の小さなキキョウのようなソバナが咲き、アザミのつぼみも開きそうである。ノカンゾウやヤブカンゾウ、オニユリのオレンジ色の花も見られる。ソフィアート・ガーデンのトモエソウのオレンジがかった黄色い花も咲いた(トモエソウの名は今年初めて知った。それまでは大きなオトギリソウだと思っていた)。
野鳥・生きもの:
自宅から泉の里別荘地を通り旧軽井沢に抜ける別荘地は、カラ類のひなめいた声がよく聞こえる。チーチーというメジロの声もする。スススというヤマガラの声もよく聞こえる。ヒナも巣立ち、秋を迎える前のカラ類たちは、そろそろ我が家の庭のチェックも兼ねて、離山の森から毎日遊びに来てくれるようになった。
虫: 朝夜は開け放った窓から冷気とともにヒグラシのカナカナという静かな虫の音が聞こえる。家の中には虫は全くでなくなった。少し秋の気配がする。
その他:
自宅から旧軽井沢の散歩道は、真夏の軽井沢が堪能できる。自宅から歩いてすぐの、泉の里別荘にある木村硝子店さんの別荘でガーデンセールが毎年行われるので今年も遊びに行った。麻平さんというリネン用品を扱う会社も出店していた。私スタッフMはリネン(亜麻)が好きで、もっぱら良質でリーズナブルな価格の帝国繊維(テイセン)の日本製リネン(ハードマン社のアイリッシュリネン糸やフランス、ベルギー産の原料を使用)を愛用しているが、試しにアレクサンドル チュルポーというフランスのベットリネン製品をいくつか買ってみた。普段は大変高価であるがガーデンセールでは破格で販売されていたのでありがたい。麻平さんによれば、いずれも「マスター オブ リネン」認定というヨーロッパの厳しい審査基準をパスした生産者によって作られた、高品質ヨーロッパリネンだそうだ(麻平さんのホームページでの説明はこちら)。長い繊維がとれる高品質のリネンは、一度栽培したらその土地では7年は栽培できないと教えていただいた。
さっそく一度洗って使ってみたが、まだ糊が完全に落ちていなのか硬さや張りが思ったより強い。ある意味とても丈夫そうである。現在使用しているテイセンのシーツやタオル類はいずれも数年以上(10年近いものもある)、毎日幾度となく洗濯を繰り返して柔らかな肌触りに育ったため、両者を単純には比較できないが、こちらも使い込んで柔らかくなってからの変化が楽しみである。丈夫で長持ち、しかも洗えば洗うほど気持よい風合いになるリネンという繊維の特徴を考えると、多少高くても10年後には買い得であったと思えるだろう。 リネンを長年日常使いしているスタッフMの手入れ(手抜き)方法は次の通り。洗濯脱水後、よくさばいてきちんと折り畳み、洗濯ネットに入れて乾燥機に軽くかけ、温かく湿ったうちに広げて形を整えて干す。大物シーツもすぐ乾き、アイロンなしで皺も伸び、パリッと折り目正しく仕上がる。同様にシャツもズボンもリネンの風合いを損なわずきれいに仕上がり、プレスなしでもクリースラインがしっかり出る。
話をガーデンセールに戻す。ヴァイアンドカンパニーさんというタスマニアのオーガニック食材を扱う輸入商社も出店していたので、レザーウッドの蜂蜜などを買ってみた。レザーウッドは最低70年から100年を超えて初めて花を咲かせる長寿の木で、タスマニアにしかないそうである。ところでスタッフMは最近、毎朝蜂蜜をパンにつけて食べている。その蜂蜜はパートナーの故郷(鳥取県倉吉市)に帰省する際に地元農産物直売所で入手している。特に栃蜜や今や貴重になってしまったレンゲ蜂蜜などが大好きである。ところで今回入手したタスマニアのレザーウッド蜂蜜は毎日おいしい蜂蜜を食べているスタッフMにとってもかなり驚きで、特に香りが他にはない芳香を放ち素晴らしい。針葉樹の香りにも似ているし、ベルガモットで香りづけしたアールグレイティーのような香りにも思える。レンゲ蜂蜜のようなくせのない上品さとは対極にある、独特のくせと個性があるおもしろい蜂蜜である。その上ガーデンセールで安く入手できたのでありがたい。毎日、豊かな香りを楽しみながら少しずつ食べている。
追記:タスマニアのオーガニックレザーウッド蜂蜜は、毎朝、自家製ハードパンをトーストして(流行の)ココナツオイルを一緒に塗って食べている。かなりおいしいし、チーズとも相性がいい。
軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの− 有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4 文章と写真:スタッフM
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