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軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録− >>前の記録へ >>次の記録へ
■2015年4月19日(日曜日)
概況:
観察記録2周年。軽井沢は梅春。日当たりの良い場所ではコブシも咲きだした。街なかは静かだが、駅前やスーパーツルヤは大勢の人で溢れる。別荘民がゴールデンウイークを前に別荘開きしている様子。自宅の庭はウグイスが毎日美しく鳴く。ガビチョウもカワラヒワも快調である。シジュウカラの縄張り宣言「ピーツ、ピーツ」の連発も始まった。ソフィアート・ガーデンもカラ類やウグイス、イカルなどのさえずりが春雨に潤う明るい林にみずみずしく響く。
樹木:
先週すでにキブシは満開を迎え、現在は花が落ち始めている。アブラチャンも満開の花が終わった。日当たりの良い場所ではコブシが咲き始め、ウメやアンズ、スモモの花も見られる。サンシュユは満開。レンギョウも鮮やか。マユミの新芽は展開し始め、カエデやエゴノキの枝先が萌える色に染まり、クロモジの葉や花がもうすぐ開く。しっとりとした春雨に大地が潤い、その水を全ての木々が枝先まで勢いよく吸い上げ、葉や花を一気に咲かせる準備を整えた様子。 先日、佐久方面に行ったらオオヤマザクラが満開であった。ピンク色の桜並木はとても美しい。
山野草、山菜、園芸種の草花:
大地はすっかり春。草が萌えだし、スミレが咲き始めた。スイセンの蕾は大きく膨らみ、日当たりの良い場所ではシバザクラも咲き始めている。カタクリの花が咲き始めた。フキノトウは背が高くなり、小さなフキの子供が顔を出し始めた。カキドオシに早くも花が咲いている。
野鳥・生きもの:
自宅の庭は毎年同じ個体なのか、ウグイスに気に入られている。早朝から、生け垣を「ホーホケキョ!」と美声を披露しながら一周する。ガビチョウにも気に入られて、大音響でキビタキ、ウグイス、カラ類などの物まねを交えて一人歌合戦している。シジュウカラは朝から「ピーツ、ピーツ、ピーツ、ピーツ」と何連発もする。縄張り宣言である。この時期ひょっこり庭に現れるヒガラは高く響く声で「ピツピツピツピツ」と早口に繰り返す。巣箱争奪戦である。ちゃっかりもののヒガラがたいてい、上手に巣箱を勝ち取る。例年、南の巣箱はヒガラ、東と西の巣箱はシジュウカラ、北側は垣根にウグイス、その他、南西と北西にある高いモミの木には中型の鳥(ヒヨドリやモズ等)が営巣する。自宅の庭は私どもの庭である以上に、鳥たちの営巣場所である。広いソフィアート・ガーデンに至っては、いったい何組の野鳥が営巣しているのか把握できない。木の上には(巣ではないが)熊棚のようなものまである。野生の王国である。
その他:
ソフィアート・ガーデンの近くを流れる御影用水の水位が満々としていた。田植えの準備で水路を開放したのだろうか。軽井沢町内の黒ボクの畑も整然と耕されて雨に濡れ、焦げ茶色のフラットな大地に規則正しい線が入り、まるでおいしそうな板チョコを思わせる。
スーパーツルヤに買い物に行ったら、あまりの人と車の多さに驚いた。明らかに地元の人とは装いや雰囲気が違うので、別荘開きかと推察する。観光客や別荘民はハイヒールや革靴を履いていたり、服装が初夏の服装なのですぐ分かる。地元の人は舗装されていない大地を歩ける靴や冬物を着用している。住んでいる人にはまだ冬物が欠かせない。朝晩は氷点下(18日は最低気温が氷点下3℃以下)
のこともあるので薪ストーブや灯油ストーブはまだ欠かせず、早朝は床暖房も使っている。気持ちの上では春を意識して暖房を控え目にしているため、屋内は18℃から20℃前後で真冬よりむしろ寒い。
5月に雪が降ることもまれにあるが、長距離の出張が続くため一台はスタッドレスから普通タイヤに替えた。徐々に暮らしを春モード(平地はとうに初夏に向かっているが)に切り替えていかないと、標高1000メートルの当地から平地に下りた時、浦島太郎のようになってしまう。
軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの− 有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4 文章と写真:スタッフM
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