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軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録−
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■2014年12月23日(火曜日)一部、東京
概況:
東京での滞在記録。まだ紅葉が見頃で特にイチョウ並木が美しい。東京都の木がイチョウであるのも頷ける。サザンカの花が咲き、常緑のシイノキやクスノキが鬱蒼としている。ホトトギスやツワブキの花がおわりかけではあるが咲いていた。スイセンの花も咲いていた。帰宅すると外気温は車載温度計で氷点下11℃で見渡す限り雪と氷、さすがに、いつも暖かい家も暖房なしで数日経つため室温は3℃ほどまで下がっていた。スケートリンクのような軽井沢である。
樹木:
ソフィアート・ガーデン100種500本の木のエピソードを紹介していく。今回はスギについて。 ヒノキ科スギ属の常緑針葉樹。日本固有種である。軽井沢のような標高1000メートルでは、あまりスギは見かけないが、なぜか我が家の庭に実生で生えてきたので、ソフィアート・ガーデンに移植して育てている。標高数百メートルほどの近隣の群馬県にはスギ林が多く見られる。スギは日本の家屋には欠かせない。一般に、針葉樹は香りと色合いが良く、材も強くて適度に肌が柔らかく暖かみがあるため建築材として適しているが、特に杉板は和の住宅には欠かせない。杉材は最初は赤みや白みが強いが、経年変化で飴色を帯びてまわりの自然と調和して洗練された雰囲気を醸し出すので、和建築だけでなく洋風の山荘建築にも適している。ソフィアート・ガーデンの小屋も、外張りも内壁も、すべて杉板である(構造材やデッキの床材などはカラマツ材であるが、これはソフィアート・ガーデンで育った70年物のカラマツ数本を伐採して建築会社にて製材、使用した)。湿気にも強く暖かいため、杉は軽井沢の建築物にとって、カラマツや檜と並んで最適の材である。
また現代人にとっては、スギと言えば花粉である。軽井沢から東京に向かう松井田インターまでの峠道は、黒々としたスギ林があるが、春はこれらの無数のスギが赤っぽく花粉を含んで(恐ろしく)見える。スタッフMもパートナーも、軽井沢に来るまでは花粉症には縁のない健康体であったが、ある春の晴れた日、群馬県のスギ林に囲まれたガソリンスタンドに立ち寄って給油と洗車をしていたら、突然、発作のようなくしゃみと涙が止まらなくなって苦しんだことがある。それ以来、すっかり杉花粉に恐れをなして、花粉の季節に群馬県を通過するときはマスク着用の上、決して窓を開けないようにしている。ただし、その頃はちょうど梅の花の季節なので、これまた群馬県特産の梅の実を栽培している梅林を通るときだけ、おそるおそる窓を開けて梅の香りをいただくのであるが。
山野草、山菜、園芸種の草花:
東京の滞在先のホテル庭園ではホトトギスやツワブキの花が、終わりかけではあるが咲いていた。スイセンの花も咲いていた。
野鳥:
東京の滞在先のホテルは立派な庭園があり、大木や古木が多く野鳥が比較的多い。スタッフMがほんの10分ほど散歩しただけでもシジュウカラ、メジロ、ヒヨドリ、ヤマガラの声が聞こえ、すぐ近くで見られたり、と良い環境であった。
虫:
軽井沢ではこの時期、最低気温が氷点下10℃近くになっても、昼間は零℃から数℃程度になることがある。日中、少しでも暖まると小さな蛾が飛んでいる。蛾という生きものは、寒さに強い生きものであると改めて知った。
その他:
冬至である。1年のうちで最も昼の短い日であるが、今年は朔月(新月)でもあるため、この二つが重なる日は「朔旦冬至」と呼ばれ、大変めずらしい現象である。これから日が長くなり、同時に月も満ち始める。日と月が、ともにゼロから頂点に向かってスタートする日である。今が一番暗いとも言えるが、逆に、これからは光が徐々に満ちてくるとも言える。陰極まって陽へ反転するようなものであろう。
毎年12月は、親戚等の贈答品を(結構まめで世話好きの)パートナーがとりまとめて、長野県の優れた栽培農家に注文してサンふじ(りんご)を贈っている。その栽培農家から見たことがないほど大きな選りすぐりの洋なしをいただいた。栽培農家の丹精込めた芸術品のようなクリスマスプレゼントに感謝。
軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの−
有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4
文章と写真:
スタッフM
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Sophiart Garden Diary - KARUIZAWA forest garden, wildflower, wild birds and other creatures