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軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録−    >>前の記録へ >>次の記録へ

■2014年12月15日(月曜日)

概況:
15日の軽井沢の最低気温は氷点下9.6℃。先週末に雪が降り12cmほど積もった。幸い軽井沢は風が弱く、氷点下でも体感的にはそれほど厳しい寒さではないが、さすがに屋外では手袋をしないと手が痛い。全国的にも寒く、日本海側の積雪も例年の何倍にもなっている様子。関東地方でも氷点下に達する地域も多く、東京では14日に平年より20日ほど早く初雪を観測した模様。街はクリスマスの飾り付けで見た目に暖かい明かりと色合い。年の瀬はあっという間に過ぎる。

樹木:
ソフィアート・ガーデン100種500本の木のエピソードを紹介していく。今回はナツツバキについて。 ナツツバキはツバキ科ナツツバキ属の落葉高木。「シャラ」「シャラノキ」などとも呼ばれる。仏教における「娑羅双樹(さらそうじゅ)」を意味すると言われるが、実際のインドの沙羅双樹とは樹種は異なる。 自宅の庭にもソフィアート・ガーデンにもそれぞれナツツバキがある。軽井沢では庭木として、よくナツツバキを見かける。関東各地でもよく見かけるし、パートナーの出身地である鳥取県の倉吉市でもよく見かけ、パートナーの実家の和庭にも植えられている。東西日本の広い地域で、和庭や雑木風の庭木として愛されている。丸く白い、卵形の蕾が美しく、黄色い花心に白い清楚な花びらの花がたくさん付いて、咲き終わるとポトリと椿のように落ちる。地面に落ちた花を片付けるのは少々面倒であるが、木肌の美しい樹としても知られ、また紅葉もオレンジ色で大変美しい。花のない季節でも上品な姿で四季折々に楽しめる。庭木として好まれるのももっともだと思う。自宅のナツツバキはたくさんの花を付けるが、その種殻にシジュウカラがぶらさがって、なにやら食べているのを見かけたことがある。ナツツバキの種子が食べられるのか、それとも種の殻にいた虫を食べているのかは、よく分からなかった。また剥がれかけた樹肌を小鳥が引っ張って剥がしているのを見かけたこともある。巣材に使うのだろうか。
よく似た花を咲かせる木で「ヒメシャラ」という木もある。こちらもツバキ科ナツツバキ属の落葉高木。ソフィアート・ガーデンにも一本植えている。大木になるというが、植えて数年以上経つものの、ほとんど苗木のままで大きく育っていない。軽井沢の土地は寒すぎたのだろうか。こちらも樹肌が美しいと言われ、ナツツバキ同様にオレンジ色を帯びた樹皮は比較的すっきりとした風情だが、まだ成木でないためか、それほど美肌には見えない。大きく育ち、花をつけるまで、あと何年かかるだろうか。

山野草、山菜、園芸種の草花:
ソフィアート・ガーデンの山野草や山菜のエピソードを紹介していく。今回はテンナンショウ(マムシグサ)について。テンナンショウ(天南星)はサトイモ科テンナンショウ属。毎年同じ場所に出るが、年によって(地面の栄養状態の善し悪しで)オスになったりメスになったりという不思議な性質をもつ。雌雄異株としているインターネットの植物事典の記載もある。軽井沢には「カルイザワテンナンショウ」という種がある。見かけるものの多くはマムシグサと呼ばれるもので、地面から立ち上がっている茎にマムシ模様があり、花はミズバショウに似て立ち襟のようになっており独特である。スタッフMの観察によれば、花の向きは山の高い方に向いていることが多い。例えば山の低い側にある山道を歩いていると、山の斜面側にあるテンナンショウは山の高い側を向いているため、ツンとそっぽを向いているように見える。たまたま、偶然そうなったのか。あるいは日の当たらない側を向く、などの理由があるのか。実は真っ赤なつぶつぶがトウモロコシの実状につく。草、花、実、ともに目立つ存在である。有毒であるが、実際に見ると普通は食べたくなるような要素はどこにもないので誤食の心配はなさそうである。しかし以前、このテンナンショウと山菜の「ウルイ」(オオバギボウシの新芽)を間違えて混入し出荷したというニュース記事を目にした。たまたま同じ場所に生えていたのを区別せずに一斉に刈り取ってしまったのだろうか。そうでなければ、この2種を間違えるのはありえないと思う。

野鳥:
雪や氷で覆われた木や大地には、糧となるものがほとんど見当たらない。フィーダーを訪れる小鳥たちの数も増え、ヒマワリの種の減りが早くなってきたので、ホームセンターでいつもの10kg入りのものを購入した。以前は税込みで3,000円未満であったが、今年は消費税が上がった分、3,000円を超えた。そのうち円安の影響で、さらに価格高騰するのでは、と少し気になる。小鳥たちへのプレゼントにもインフレの波が押し寄せる予感。日当たりが良いところでヒマワリ畑を作って自給自足できれば良いのだが・・・。

虫:
毎回のカマドウマ対決に飽き飽きした。しばらく(といっても数日だが)ソフィアート・ガーデンでの滞在をストップしてみることにした。暖かくすると外から屋内に入ってきて延命するので、暖房を使わずに氷点下近くまで室温を下げて1週間ほど経てば、いかに生命力の強い虫とはいえ、さすがにいなくなるであろう(と期待する)。

その他:
パートナーの実家からおいしい干し柿その他を送ってもらった。パートナーの実家のある鳥取県の倉吉市は、柿の名産地で「花御所」という高級品もある。そのまま食べても柿はおいしいが、親戚の干し柿名人がつくる干し柿は、生の柿を超えたおいしい逸品である。上品で濃厚な天然の甘み、形も美しく芸術品のようで、スタッフMはこの干し柿が大好きで、いただくと宝物のように大事に食べる。
柿と言えば、先日、上田の丸子にあるニチロ毛皮丸子工場で毎年行われるセールに行ってきたが、道中の東御や上田の各所に柿の木があり、すずなりの小ぶりの柿が賑やかに木を飾っているのが見えた。人が食べるには枝が高すぎるところの実は放置され、そのまま冬の鳥たちの食べ物になるのだろう。霜に当たれば渋柿も甘くなるだろうし見た目にも美しい。軽井沢では寒すぎて柿の木が育たないのが残念である。

軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの−
有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4
文章と写真:スタッフM

雪の浅間 ツララ 雪景色
ナツツバキの実の殻 ナツツバキの樹肌 ナツツバキの幹が剥がれる ヒメシャラの幹
ナツツバキの花 テンナンショウの花
ヤマガラが凍った水場で フィーダーでくつろぐシジュウカラ 雪のソフィアート・ガーデンとスタッフM
雪のソフィアート・ガーデンは足跡だらけ たぶんキジの足跡 ほぼ確実にイノシシの子供の足跡
カラマツの実がバラの花のよう シャクナゲ温度計によれば氷点下3℃以下 薪ストーブの威力で室温は高い(湿度が低すぎ) 親戚の干し柿名人の作
東御の柿の木 上田の丸子 今週のパンは寒いため発酵が弱め


 
 
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Sophiart Garden Diary - KARUIZAWA forest garden, wildflower, wild birds and other creatures