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軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録− >>前の記録へ >>次の記録へ
■2014年10月23日(木曜日)
概況:
軽井沢は紅葉のピークを迎えている。10月中旬からは最高気温が13℃程度の日もあり平均気温も10℃を下回る。18日の最低気温はついに氷点下1.3℃。これからは日一日と寒くなる。
霜が降り低温注意報が出るようになった。今年は雑木とカエデ類が一緒に紅葉している。モミジの赤やオレンジの色づきが鮮やかで美しく街や山が金襴緞子で飾られたかのよう。雨や霧で適度に洗われて彩りが冴える。冬鳥の到来か、イカルの声がよく響く。またツグミらしき声もする。
樹木: 今年は紅葉が美しい。特に赤や朱色、オレンジなどの色が強く出ている。普段は雑木の紅(黄)葉が最初で、次にカエデ類が紅葉するが、今年は一緒に色づいているので街や山がカラフルである。雨や霧の後は色が一層鮮やかで、こんなに美しい景色を日常で見られることに感謝する。2007年秋、軽井沢に大きな被害をもたらした台風の後も紅葉があまりに美しく、このときは街や森の木々が倒れて心が痛みながらも錦秋の眺めに感動した覚えがある。その年は未曾有の大雨であった。今年はそんなに雨が多かった印象はないが、2月の記録的な1m積雪を超える大雪の年であり、その意味では豊かな水が紅葉を育んだのかもしれない。人間にとっては困った自然災害も、樹木にとっては恵みとして働いているようにも思える。
山野草、山菜、園芸種の草花:
足元も草モミジで色づく。大地を覆う草は、霜が降りてもはや消えつつある。
野鳥:
自宅の庭では、キョロリン、キョロリンとツグミらしき声がする。このような声はオナガが庭に居るときに聞こえることもある。ツグミかオナガかは、姿が見えないので確認できなかった。また最近、自宅周辺(離山)でもソフィアート・ガーデンでもイカルの声がよく聞こえる。スタッフMはイカルの声を初夏によく聞いていたので夏鳥(あるいは留鳥)だと思っていたが、冬鳥としてこの時期に軽井沢に来るということを今まで知らなかった。
ソフィアート・ガーデンで、エナガの集団が飛び交っていた。動きがすばしこいのでコンパクトカメラの望遠で撮影するのは困難である。
虫:
雪虫がよく舞う。スタッフMの上着に雪虫が付いたので近くで観察したところ、お腹に白い卵が綿のようについていた。接写のチャンスと思ってカメラを向けたら飛んで逃げてしまった。
その他:
そういえば、今年はソフィアート・ガーデンではクリが全くといってよいほど実らない。栽培しているものは
今年初めて実を付けたが、いつもうんざりするほど実を落とす山栗が今年はほとんど落ちてこない。カシやナラなどのドングリも同様である。17日には軽井沢町のメール配信サービスで熊の目撃情報が届いたが、それによれば「今年は県内全域でドングリの実りが悪く、出没、事故等が相次いでいます。軽井沢町内の実り具合は、ばらつきはありますが、一部の山間部で実りが良好な場所もあります。引き続き、クマとの遭遇にご注意ください。」とあった。こんなに実がないと飢えてしまう森の動物も多いのではないか。
軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの− 有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4 文章と写真:スタッフM
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