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軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録−    >>前の記録へ >>次の記録へ

■2014年5月21日(水曜日)

概況:
14日には最高気温が26.7℃まで上がる。最低気温は2、3℃。日中はストーブがいらなくなったが、雨天の日は昼間でも湿気飛ばしを兼ねて薪ストーブでゆるゆると火を焚く。ヤマツツジは満開、草の生長も勢いが増し大地は一面緑色になる。里桜は満開を過ぎて散り始め、カッコウやホトトギスの初鳴きを聴く。イカル、キビタキやオオルリのさえずりが森に響き、さわやかな初夏の風が新緑を揺らし、木漏れ日がきらめく。今はまさに軽井沢の黄金週間である。

樹木:
ヤクシマシャクナゲのピンクを帯びた白い花が咲き始めた。ヤマツツジのオレンジ色の花が町内の各所で満開である。里桜も満開を過ぎて散り始める。ハルニレの緑色の種がびっしり枝先について、まるで葉のように見える。バラバラと種をまき散らし、ようやく葉が展開する。カラマツの新緑も緑濃く、ソフィアート・ガーデンの森はすっかり初夏の様子。マユミ、コマユミ、ニシキギの花が咲く。コクサギの花が終盤。ガーデンの東に広がるミツバウツギの群生に、白い花が咲く。ガーデンのハクウンボクの花のつぼみが今年は多い。去年は咲かなかったので、楽しみである。エゴノキの花のつぼみもびっしりとついている。ヤマボウシの花を包む総包片(一見、花のように見える)がたくさん見られる。今年はヤマボウシの花も多そうである。
自宅の玄関先を飾るクレマチスが咲き始めた。そしてクレマチスと絡めて玄関先に植えてある白モッコウバラも蕾が上がってきた(当地では白モッコウバラは5月の終わりから6月にかけてゆっくりと咲く)。ナツツバキもマッチ棒のような丸い小さな蕾が見えてきた。夏の花の兆しがどんどん現れ始めて、なんだか季節に追いついて行けない。

山野草、山菜、園芸種の草花:
山ウドは年々増えて大株になってきたので、楽しみである。ある程度大きくなるまで待って、太くておいしそうなものを少し切り取って天ぷらにして食した。ヨモギの新芽も何度か天ぷらにした。ヨモギの天ぷらはとてもおいしいが、量がたくさんあるので少し飽きた。あとはヨモギ茶にするために放置してもう少し大きくなるまで待つことにする。ガーデンのみずみずしいミツバの葉を籠に一杯摘んで夕食の吸い物や卵とじなどに使う。毎日摘んでも、どんどん新しい葉が出るので、ありがたい。また、この季節はサンショウの新芽が柔らかく香りが良い(いわゆる「木の芽」)ので、こちらも嬉しい自然からの頂き物である。
カキドオシの紫色の小花が次々と咲き、長く伸びてきた。カキドオシ茶にするために、柔らかい茎葉を花ごと収穫して洗って自然乾燥させる。昨年はイノシシの親子の大群に踏み荒らされたので、今年は早めに収穫しておいた。これでひとまず安心。あとは6月の山ブキの収穫(茎をキャラブキ、葉を佃煮にして一年分の保存食にする)、ゲンノショウコ(ゲンノショウコ茶にする)クワの葉(桑の葉茶にする)の収穫を予定。ドクダミ茶を作ろうと思ってガーデンに植えたドクダミも、まだ弱々しいが少しずつ生長してきた。植生が合わないのか、まだ数えるほどしか育っていないが。
そろそろ ソフィアート・ガーデンのアズマイチゲがあるエリアに、今年はタニギキョウが群生して小花をつけているのを発見。 サクラソウは満開。シロバナエンレイソウは白い花がほんのり鴇色に染まり、花の終わりのメッセージを告げている。ユキザサは白い花が咲き始めた。

野鳥:
イカル、ウグイスに混じって、キビタキが盛んにさえずり始めた。自宅付近のキビタキは、いつものすばらしい美声のキビタキが独占している。ガーデンのキビタキは世代交代したのか、さえずりの音程が昨年までと違う。方言か。 カラ類の声はあまりしなくなった。営巣に入ったのだろう。昨日、ガーデンでホトトギスの初鳴きを聴いた。また、南軽井沢でカッコーの初鳴きを聴いた。里桜が咲きカッコーも鳴いたので、もう霜が降りる心配はないだろう。

虫:
ガガンボが長い手足をかがめて草に止まっていた。 大きなクマンバチが低いところをブンブン飛ぶ。カキドオシの紫の小花の蜜を集めているようだ。クマバチは大型のハナバチであり、大きな体と羽音を怖がる人もいるが、クマバチは花の蜜に興味があるだけであって人間には無関心である。蜜を吸うクマバチと一緒になって、隣で私がカキドオシを摘んでも威嚇したりせず、別の花の方に飛んでいくだけである。おとなしくてかわいいハチである。ただしメスは毒針を持っており、巣や自分自身の防衛のため刺すこともある、という記述もあるので、相手(クマバチ)を尊重し、むやみに刺激してはならないのは当然である。
アリがオオサカヅキというカエデの枝先に集まっていた。アリがいる、ということはたいていアブラムシがいるわけで、最近は暖かい日が多いのでアブラムシが発生していると思われる。ソフィアート・ガーデンの木々も大きくなり葉が密集してきたので、適度に透かし剪定などで日当たりや風通しを良くすれば、アブラムシの発生も防げるかもしれない。これから手入れが必要である。

その他:
ソフィアート・ガーデンでイノシシが少し暴れたのか、草を積んである場所のいくつかにイノシシの鼻で掘り返したような跡があった。イノシシは地中のミミズだけが目的であり、ウドや山菜などは興味がないのか無傷である。ガーデンを散歩すると、ストーカー虫がうろつくようになった。細かい蚊のようなものもいるし、まだ刺されないがブヨもいると思う。だんだん屋外で過ごすのが面倒な時期になってきた。とはいえ、ちょっと小屋の外に出ると、植物観察がおもしろくて1時間以上ガーデンをうろうろしてしまう。
「どこそこでクマが出た」という軽井沢町のクマメールがこのところ多いので、ガーデン内でも注意して歩いている。イノシシも危険であり、ある意味クマより危ない。先 日、一人で静かにガーデンで植物観察をしていたときのこと、私の近くの木の上で、コガラが急に「ビービー!、ビービー!」と騒いだ。私が「どうしたの?」とコガラに声をかけると、その声に反応してガーデンに隣接する藪からガサガサと音がして、姿は見えないが動物が逃げていく音がした。イノシシかクマか?コガラに、危険を教えてくれてありがとうとお礼を言うとともに、散歩中は大型動物と不用意に対面することのないように、歌を大声で歌ったり鈴を鳴らすなどして音を立てて、相手(動物)に人間の存在を気づかせる必要がある、と改めて自覚した。

おまけ:
世間ではもうすぐ「クールビズ」だそうだ。一方で軽井沢では、朝は外気温が2、3度まで下がることもあり、暖房がなければ室温が20度に満たないこともある我が家では、まだ冬物の衣類を手放せないでいる。パートナーが仕事先でお客様から「暑いでしょうからクールビズでどうぞ」と配慮していただくことがあるが、当地では未だに真冬と同じような格好で薪ストーブを焚いているため、季節感の違いに少し混乱してしまう(この時期、東京などでクールビスで仕事をすると、帰宅した軽井沢では寒くて風邪を引くだろう)。他地域と当地の気温差を考えると、温度調整がしやすいのは三つ組みスーツ(スーツ+ウエストコート)である。パートナーは三つ組み(スリーピースとも言われる)を着ることが多い。三つ組みが本人の好みに合致する上、スーツの正統であるという考えとともに、実は寒暖の温度差から体を守るという実用を兼ねた最適な服装でもある。ウエストコート(ベスト)やオッドベストは使ってみるとなかなか良いものであり、私スタッフMも年中愛用している。
これから「クールビズ」が日本中を覆うが、単にネクタイやジャケットを外したシャツだけの軽装はだらしなくてあまり格好良いものではない。夏もおしゃれを放棄せず、オッドベストなど楽しんでみてはいかがであろう。
見た目も引き締まるしお腹も冷えない。そして、お腹周りのスタイルに自信がない人には、特にお勧めである。

軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの−
有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4
文章と写真:スタッフM

八重桜満開 民家の庭先の藤から良い香りが漂う 離山と浅間山(離山の後ろ)
泉の里のカラマツが濃くなった 泉の里の新緑も濃くなった 雲場池に赤い顔のカイツブリがキョキョキョと鳴く
泉の里の別荘庭に咲くクサボケの花 新軽井沢の通り沿いに咲くライラック ショッピングセンター内のヤマザクラは早くも結実 ショッピングセンター内のズミ(コナシ)
ヤマツツジ満開 今年は自宅庭にテンナンショウが増えた 自宅の生け垣にからむアケビの花
初夏のソフィアート・ガーデン ガーデンのサクラソウ ガーデンのギボウシやアマドコロの新芽 タニギキョウの花は小さい
フキやカキドオシ、ミツバで覆われて足の踏み場もない ミツバ ウド ガガンボ
ユキザサの花と鴇色がかったシロバナエンレイソウの花 ルイヨウボタンの花 カキドオシ茶にするカキドオシの茎葉と花


 
 
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Sophiart Garden Diary - KARUIZAWA forest garden, wildflower, wild birds and other creatures