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軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録− >>前の記録へ >>次の記録へ
■2013年10月29日(火曜日)
概況:
季節外れの台風が去った後はいっきに冷え、27日には最低気温が0.7度で氷点下も間近。真っ青な秋晴れの日差しが明るく、急速な冷気も手伝って目に見えて紅葉の色づきが鮮やかになる。今年は雑木の紅葉が遅い反面カエデ類の紅葉は早いように思う。そのため雑木→ケヤキなどの高木とコナラやカエデ→カラマツのフィナーレという、いつもの紅葉リレーとはひと味違って、雑木とケヤキの紅(黄)葉に混じってカエデも色づき賑やかな錦秋のスタートである。
樹木:
今年の特徴として、紅葉、実なりともにニシキギの状態が際だって良い。ピンクのような鮮やかなニシキギの紅葉はとても美しく、この10年では一番だと思う。実もとても多く、配色もピンクの葉と赤黒い柄に鮮やかな金赤の実、という目立つ色彩で、ニシキギの名前「錦木」の本領を発揮している。町内のいろいろな場所でニシキギを観察したが、同様に美しい。
山野草、山菜、園芸種の草花:
ギボウシの葉が渋い山吹色に黄葉している。オカトラノオは赤く鮮やかな草紅葉(くさもみじ)である。足元の錦秋の彩りも楽しめる。
野鳥:
ソフィアート・ガーデンではエナガやコガラ、ヤマガラなどがいろいろと忙しそうにしている。ヤマガラは、エゴの実をひっきりなしに収穫しては、木の根元の地面などへ埋め、貯食に励んでいる。 自宅のデッキにはシジュウカラのツガイが訪れて、ヒマワリの種チェックを始めた(まだ出していないが)。鳥が出入りできる幅の格子戸で囲まれたデッキに躊躇せずに入ることができるのは、毎年訪れて慣れているツガイだからであろう。 霜が降りて小鳥たちが食べ物に困るようになると、ヒマワリの種のプレゼントを出すが、マユミやコマユミ、ニシキギなどの実が庭中に豊富にあるため、ヒマワリの種を出すのはまだ先の話である。
虫:
冷える日の曇天の日や雨の前には雪虫がよく見られるようになり、その数も増えた。降雪と雪虫の関係はどうだろう。こんなに早くから雪虫が舞うようになると、案外早いかもしれない。今年の雪が早いか遅いか、少し意識して観察してみたい。 参考:雪虫についてネットで調べたところ、ウエザーニュースのサイトに参考になる記事があった。 冬の訪れを告げる“雪虫”を調査し、北海道の雪の傾向を予想!北海道エリアの利用者と取り組む『雪虫大作戦』スタート!〜 “雪虫”の大量発生から“初雪”までの期日を見ることで、冬の傾向が明らかに?! 〜 >>ウェザーニュース http://weathernews.com/ja/nc/press/2009/091016.html
その他:
ソフィアート・ガーデンの小屋で仕事をしていると、時折「コーン!」という大きな音に驚く。コナラの大木があるため、ドングリがガルバリウムの屋根にあたって結構大きな音がするのである。 庭では帽子を常に着用しているが、そうでもしないと、頭にいろんなものが降ってくる。ドングリ、クリ(イガも!)、鳥がいたずらして落とす木の実、などなど。時にはクマが頭上から降ってくるという話もある。 冬眠前のクマは、木の上で木の実を夢中になって食べていることがあり、そのようなときに人が通ると、たいていはじっとしているようだが、慌てて落ちてしまうと人もクマも驚いて悲劇を招く。ソフィアート・ガーデンもそうだが、軽井沢の森の中では、見晴らしの悪いところを歩くときは、音のするものを叩いたり、頭上も含めて周りの気配をよく察しながら注意深く行動する必要がある。
参考:毎年10月には軽井沢の最低気温は氷点下を記録している。気象庁のホームページで調べてみると、なんと1993年の10月28日の最低気温は-6.0度。その前後は連続氷点下で、水道が凍結する寒さであった!
>>気象庁 気象統計情報 > 過去の気象データ検索 >日ごとの値
樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの− 有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4 文章と写真:スタッフM
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