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軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録−    >>前の記録へ >>次の記録へ

■2013年9月23日(月曜日)

概況:
23日は秋分の日。秋晴れが続き、明るい日差しが心地よい。軽井沢の最低気温も毎日10度を下回るようになり、18日には7.7度と、紅葉のスイッチが入った。肌寒いので湿気飛ばしも兼ねてこの秋最初の薪ストーブを焚く。秋バラが花数は少ないが冴えた色合いで咲く。台風で落ちたたくさんの栗の実、ウメモドキの赤い実やマユミ、ニシキギ、ツリバナの赤い実など、小鳥の好きな実が木々を彩る。標高1000メートルの高原の水田でも稲を刈り取る風景が見られる。

樹木:
台風で、まだ未熟な栗の実がたくさん落ちた。緑のイガに包まれた茶色く丸い栗の実は、結構大きく実っていた。自宅の庭のアブラチャンが実をつけていた。これは昔の人が灯りのアブラに使ったそうであり、アブラチャンの名前の由来となっている。ウメモドキの赤い実やマユミ、ニシキギ、ツリバナの赤い実など、小鳥の好きな実が木々を彩り、庭は鳥がひっきりなしに出入りする。エゴの実はだいぶ減ってきた。毎日ヤマガラの楽しそうな「ススス」という声がするので、大好きなエゴの実の貯食に励んでいるのだろう。
秋バラの白い花が、数は少ないがきれいに咲いている。秋は気温も低く天気も晴れて花が長持ちする上、色味もピンクなどが濃く出て秋バラは美しい。夏に咲いたバラの実(ローズヒップ)も赤く実っている。
クライミング系のバラ、トレジャートローブの新枝も、ぐんぐん伸びて高さ6メートル以上に生長し、2階の窓を覆うほど勢いを増している。2メートルほどの長い新枝を窓際に誘引しようと注意深く曲げていたら、瑞々しい太い枝ごとぽっきり折れてしまった。真冬の寒風にさらされ枝の水分量が減らないと、枝を曲げたり誘引するのは難しい。

山野草、山菜、園芸種の草花:
レンゲショウマの実がなっている。庭中に広がるチヂミザサが実をつけており、歩くとズボンに付着して少々面倒である。9月19日は中秋の名月、ススキが風情ある姿で軽井沢の至る所で揺れて美しい。ちなみに、全国の荒れ地で見かける黄色いセイタカアワダチソウは、ススキが優勢なためか軽井沢ではほとんど見られない。

野鳥:
自宅の庭木で「キョ、キョ、キョ」と騒がしく鳴くコムクドリの群れがいて、それを牽制してヒヨドリが「ビャー、ビャー」と騒ぎ、さらにオナガの小集団まで「ギャー、ギャー」とダミ声で騒ぐ。庭には野鳥が好む木の実(マユミ、ニシキギ、ツリバナ、ヤマボウシ、イチイ)がたくさんの実をつけているため、羽のある軍団が勢力争いで結構騒がしい。
以前、コムクドリの生態について鳥類研究者の話を聞く勉強会があったが、軽井沢では日本でもめずらしいコムクドリの大集団が見られる場所があるそうで、その場所(とあるホームセンター近くのトチノキ)を教えてもらった。しかし実は我が家の庭のマユミの大木にも、これまで複数回コムクドリの小集団が訪れた(渡り鳥の待合場所なのだろうか)。ちょっと騒がしいと思うぐらいで、スタッフMは別に困ることはないが、ヒヨドリやオナガなどの留鳥からすると迷惑なのかもしれない。

虫:
庭の電灯の直下にクモが巣を張っていた。寒くなり虫の少なくなってきたこの時期、巣の場所を、(偶然かもしれないが)光を求めて飛ぶ虫が集まりやすい光源の直下に選ぶあたり、さすがにクモは理にかなった行動をとっているものだと感心させられた。

その他:
プルーンのメジャーな品種サンプルーンが出回っている。御代田にある産直センターでおいしいプルーン農家のものを買って食べているが、今年のサンプルーンは例年に比べ(ほかのプルーンの品種に比べ)少し皮の渋みが強い気がする。ある農家(こだわりの良質な農産物で有名な)曰く、今年は春の霜で花が痛んでサンプルーンの収穫量が少ないということである。
軽井沢の借宿(かりやど)地区の水田でも、稲穂が金色に頭を垂れていた。刈り取りする風景も見られた。ソフィアート・ガーデンの小屋は自宅より肌寒いので、湿気飛ばしも兼ねてこの秋初の薪ストーブを焚く。雑木(ザツボク:薪の販売業者の呼び方、アカシア、クリなど)を中心に燃やせば、早く燃焼がピークになるため、火力もほどほどでほのかに暖かく、滞在する数時間ほどの間に消火まで確認できるので安全面でもちょうど良い。これからもっと寒くなって本格的に焚く場合は、はやり雑木ではなくコナラの薪が最も火力、火持ちともに良い。

樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの−
有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4
文章と写真:スタッフM

台風で落ちた栗の実 ツリバナの実 シュウメイギク(秋明菊)の蕾
アブラチャンの実 秋の白バラ カリンの実(御代田町の街路樹)
チヂミザサ 借宿の田 レンゲショウマ(蓮華升麻)の実 23日の16時の外気温10度
オナガは大型のコガラのようで姿は美しい 近隣の畑でとれた頂き物 薪ストーブ初焚き


 
 
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Sophiart Garden Diary - KARUIZAWA forest garden, wildflower, wild birds and other creatures