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樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録−    >>前の記録へ >>次の記録へ

■2013年8月25日(日曜日)

概況:
軽井沢はすっかり涼しくなり、夜間は14、5度で窓を開けると寒いほど。相変わらず週末の道路は大渋滞で、抜け道もかなりの車が通る。暑い日にはミンミンゼミやアブラゼミが鳴いたが、いまや秋の虫の音にバトンタッチ。空には鱗雲がかかり、町内では秋の花コスモスが満開でそよ風に揺れ、ススキも穂を伸ばしてきた。秋の気配を感じる。東京は蒸し暑く突然の豪雨に遭遇することも多い。緑の多いところではツクツクボウシが鳴き、夜は鈴虫の音が響いていた。

樹木:
マユミの葉が白っぽくなって落葉するものが増えた。こうして6月のピーク時よりだいぶ数を減らした後に、秋の明るい日差しを浴びて鮮やかなピンクや黄色に紅葉する。ヤマボウシの実がだいぶ充実し、赤く染まり始めるものが出た。こちらも微かな秋の兆しを見せている。

山野草、山菜、園芸種の草花:
フシグロセンノウが咲く。 ミズヒキが群生して紅白の水引のような花穂を伸ばしている。雑草扱いで邪魔なものは切ってしまうが、なかなか風流で美しい姿の草である。町内の民家の庭先ではヒマワリやオミナエシ、コスモスなどの様々な夏と秋の花が同居して咲く。エノコログサ(ネコジャラシ)やススキの群生も銀色の穂を伸ばして日に透けてキラキラとしている。こちらも秋の気配。タマアジサイやハギの花は終盤。

鳥:
先週までは、自宅近くで夏の高原の鳥、アカハラの「キョロンキョロン」という声が響いていたが、夏の終わりに近づき涼しくなってくると聞こえなくなった。
自宅の庭やソフィアート・ガーデンではヤマガラが「ススス」「ススス」とつがいで鳴き交わしながら頻繁に訪れるようになった。エゴの実が食べられるようになるのをチェックしに来ているようだ。ガーデンで近づいてきたヤマガラが、こちらを見て「ススス」と合図するので、試しにピーナツのカケラを出すと、親しそうに近づいてくる。木の枝分かれしている股にピーナッツの欠片を置くと、さっとそのプレゼントを受け取っていった。秋に近づき、そろそろ野鳥たちに遊んでもらえるシーズンが近くなってきた。

虫:
ガーデンの木に空蝉(セミの抜け殻)がかかっていた。セミが、力強く軽井沢の短い夏を生きた証である。今年は忙しくてガーデンの虫探しをしていないためか、毎年カブトムシやクワガタが木に登っているのを見かけるエノキの大木およびその周りの木に、その姿は見られなかった。蝶や蛾は特に変化はないようで、特にカラスアゲハは比較的たくさん見られた。ガーデンの周りはサンショウの木やコクサギ、キハダなどのミカン科の木が多く自生しているため、それを食樹とするアゲハが育ちやすいようだ。
自宅ではスズメバチが飛び交い、こちらはヤマボウシの実が熟するのを偵察に来ている様子。二階の網戸を開けているとスズメバチが間違って家に入ってしまうが、そのまま放っておけばちゃんと出て行ってくれるので、今のところ特段の問題はない。

その他:
軽井沢は避暑地とは呼べない場所も多く、特に樹木の少ない舗装された幹線道路沿いでは日差しの強烈さで参ってしまう暑さである。しかし、緑陰の多い場所は全く別世界である。幹線道路で車の温度計が30度を超える時も、土の道と小川と樹木に囲まれたソフィアート・ガーデンに入れば、数分足らずで3、4度ほど一気に気温が下がる。気象庁で計測される軽井沢の気温は標高999メートルの追分測候所で計測されており、(当然ではあるが)その温度が軽井沢すべての場所の気温とはいえない。涼しい場所ではそれより数度ほど(時にはそれ以上)低く、逆に駅前の商業施設など日当たりの良い場所では、日差しの強さも相まって、かなり暑く感じられる。
果物ではこの時期、「さんさ」という小ぶりなリンゴが農産物直売所で出る。昔ながらのリンゴだそうで、今では、ほとんど作る農家がないらしい。上田市まで買い出しに出かけ、農協で大きくておいしい上に安いカボチャを買った。丸ごと室温で保存すれば冬までおいしく食べられるので、カボチャ好きには、とてもありがたい。


樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの−
有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4
文章と写真:スタッフM

タマアジサイは終盤 ミズヒキ(水引)の紅白の花 小鳥に大人気の水場(背後の草はミョウガ)
フシグロセンノウ 蓮華升麻とハチ 空蝉
見慣れないユリ?が突然咲いた 離山を背景に木槿の花 軽井沢町の民家の庭先風景(コスモス、オミナエシ等の花々やトウモロコシ畑)
8月25日16時頃の外気温と室温湿度 12年目の車は22万2222キロメートル走行達成
この時期にとれる「サンサ」リンゴや上田のおいしいカボチャ アジサイの挿し木(パートナーの趣味)


 
 
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