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樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録− >>前の記録へ >>次の記録へ
■2013年6月27日(木曜日)一部、番外編 東京
概況:
今年の梅雨後半は雨が多く豪雨型。エゴノキ、クレマチスは花が終わり、ヤマボウシも白い花がくすんできた。ナツツバキの白い花が咲き始めた。バラが最盛期。ヤマガラが大きなミズキの洞で営巣中。東京はクチナシの白い花や西洋アジサイやカシワバアジサイ、ムクゲの花が咲く。イヌマキの新緑が深い緑に映える。ハスの鮮やかな花が咲き、川の土手にクズの大きな葉が茂る。ヤマガラが大木の洞で営巣しているのを発見。シジュウカラの雛の声も聞こえた。
樹木:
エゴノキ、クレマチスは最後の花がちらほら。ヤマボウシも総包片の純白がくすみ、中央にある本来の花も受粉を終え、小さい緑色のサッカーボールのような実の形状を呈してきた。 ナツツバキのつぼみがふっくらとして、次々と白い花が咲き始めた。今年のナツツバキは過去最高に蕾が多い。バラは先週から次々と咲き、今は最盛期。たくさんの花が雨で垂れ下がっているので、少し切り花にして屋内にも飾る。 オウゴンシモツケ(黄金下野)のピンクの小花が咲いた。秋にも再び咲き、葉も花も美しい上、特別に手入れしなくても丸く形が整う灌木。
スイカズラ(忍冬)の花を摘んで室内に干す(ニンドウ酒の材料)。
今週は東京滞在。宿泊先の紀尾井町のホテル庭園でガーデンチェック。クチナシの白い花が雨に濡れて薫り高い。西洋アジサイやカシワバアジサイなど、ヤマアジサイとは違って豪華な花がこんもりと咲く。
ムクゲの花が満開。ムクゲは花期が長く、花の少ない盛夏も楽しめる。
イヌマキの新緑が深い緑に映える。庭園の池のハスが美しい桃色の花を咲かせていた。
山野草、山菜、園芸種の草花:
ドクダミの白い花が咲いた。ドクダミは自生ではなく近隣の植えたこぼれ種で道沿いに少しだけある。ソフィアート・ガーデンにも近所の方から株分けしてもらって植えたが、全く増えない。ドクダミの生育には不適な土地なのだろう。自生する土地には嫌われるほど生えるようだが、ドクダミはお茶になるし様々な効能もあるので上手に利用すればよい。
東京のホテル庭園では赤いサルビア、黄色いヒペリカムや黄色オレンジのランタナなどが鮮やか。芝が一部茶色くなっているところを張り直したのか、庭園の庭師が雨の中、スプリンクラーで芝に水をまいていた。雨が降っていても水遣りする本職の手入れ方法は勉強になる。 川の土手にはクズの大きな葉が繁茂していた。
鳥:
ガーデンでは、ヤマガラがことのほか「ビビビビ」と騒いで、他の鳥や人間を追い払おうとするので、遠巻きに見ていると、大きなミズキの洞で営巣中であることがわかった。雛に虫を与えている。カラ類は、今やすっかり巣立ち終えたと思ったが、それぞれの鳥の事情によって営巣時期は遅くなることもある。
東京の宿泊先のホテルは元大名屋敷で立派な庭園があり、樹齢200年以上のカヤやイヌマキがあり、千代田区指定天然記念物になっているが、その木をじっと眺めていたら、営巣中のヤマガラが洞の雛たちに虫を運ぶところに出くわした。庭園内を散歩中、「スィスィスィ」というヤマガラの声やシジュウカラの幼鳥の声がたくさん聞こえてきた。この立派な庭園は都会の真ん中で小鳥たちの楽園であり、営巣場所である。
虫:
バラの花にハサミムシが潜んでいた。今年はハサミムシを見ない、と思ったが、やはりバラやユリなど香りの良い花が咲くと、必ずどこからともなくハサミムシが現れ、花の中でうっとりしている。親近感のわく虫である。
花びらが散った後は、土にワラジムシがたくさん集まって、せっせと花びらを土壌に還している。
庭先に久しぶりにオオスズメバチ(巨大でどう猛)がいたので、しばらく遠巻きに観察したが、近づいてきたので室内に逃げ戻った。(オオスズメバチについては>> 『ソフィアートガーデン物語』第24話「蜂の芸術」を参照)
その他:
時間のある日は、雨の合間をぬって自宅とガーデンの剪定作業、草刈りを行う。 近隣の畑では花豆がぐんぐん伸びている。町なかの畑ではトウモロコシがすくすくと育っている。夏の高原野菜は順調に育っているのだろう。先日、町内の古宿(ふるじゅく)の畑で麦の穂が色づいているのを見た。
樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの− 有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4 文章と写真:スタッフM
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