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軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録−    >>おまけ編に戻る

■2017年2月14日(火曜日) 氷と快晴

毎日、快晴続きで日差しがまぶしい。10日の最低気温は-11.7℃、11日は-12.1℃の真冬日。毎日最低気温氷点下10℃前後の日が続き、庭の小鳥の水飲み場は厚い氷の塊となっている。しかし新たな雪が降らないため、大地の雪は日光で蒸発してメラミンスポンジ状の細かな穴が開くようにして少しずつ消えている。積雪の中にたたずむ樹木の根元は、春の兆し「根開き(ねあき)」がみられる。コンクリートのように固く凍結していた地面も、日陰はまだ凍結しているが南斜面はほぐれて柔らかくなってきた。霜柱などでぼこぼこに波打っていた場所を踏みしめると、思わずフカッとした感触に足が沈む。足元が悪いので、左右に揺れる難破船のように千鳥足で歩く。アイスリンクのような氷の坂は、なるべく踏み固められていない雪を真上から踏んで蟹歩きやハの字でゆっくり歩く。雪や氷の道での歩きには慣れたため、どんな場所でも転ぶことはない。

ソフィアート・ガーデンに通う小道は、冬の間は私どもしか通らない小道であるため自分で除雪したり砂をまいたり対応している。対向車はいないが、車両一台分ほどしか道幅がないため凍結で轍などで車輪をとられると脇の農業用水路に車ごと落ちる恐れがある(参考:2014年2月の大雪後の凍結路で用水路に落ちかけたときの記録)。全身の感覚を研ぎ澄ませて路面を感じ取り、いつ車が落ちても受け身が取れるように身構え、ゆっくり氷のレールを進む。凍結路での運転という、寒冷地では必須の技能を毎日命がけ?で訓練していると思えばいいだろうか。生命の危機を感じる瞬間を日常の中に持つと心身が活性化して、かえって健康になるかもしれない(できれば安全に生活したいが)。

軽井沢の真冬の空はとても明るい。大地が雪と氷で覆われているため晴天の日差しを反射して大地もまぶしい。光は心理的に素晴らしい効果がある。屋外に出ると、昼間でさえ氷点下であるが日差しであたたく感じる。空は紺色に見えるほど突き抜けて青く、ソフィアート・ガーデンの高木の梢がレースのような繊細な枝で縁どる。ガーデンに到着すると、たくさんの小鳥たちが、フィーダーをかけてある樹を目指して四方八方から飛来してくる。賑やかに「ビービー」「ニーニー」「キチキチ」など騒ぐ。毎年のことだが2月になるといつものカラ類に混じって、カワラヒワやアトリ、ヒガラ、アカゲラまでフィーダーに来る。

快晴の日の夕暮れは息をのむほど美しい。浅間がすっきりとなだらかな左下がりの稜線を描き、空は鮮やかなオレンジから深い濃紺へと見事なグラデーションに染まる。まだ明るい西空にひときわ輝く宵の明星が澄み渡った大気を引き締める。壮大な山影に沿って視線を滑らせると裾野には樅や広葉樹の森の影絵が広がる。駅前のプリンスショッピングセンターなどで散策していると、夕暮れ時は多くの人が「きれいねぇ」と溜息まじりでその光景に見とれ、フォトジェニックな風景を写真に収めようとスマートフォンで撮影している。本当に、この時期の軽井沢の夕焼け空は美しい。2月は一年中で最も閑散とする時期だが、軽井沢ショッピングセンターだけは大勢の外国客や日本人客で賑やかである。

軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの−
有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4
文章と写真:スタッフM

浅間は最近地熱が高いそうだ ソフィアート・ガーデン冬風景 凍る小鳥の水場
カヤクグリ アカゲラ シメ(メス)
ツルハシで氷を割る弊社の人 車の温度計はマイナス10℃以下 冬の自家製パン
東京は穏やかな快晴 軽井沢プリンスショッピングプラザの夕暮れ(2017/02/14)


 
 
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Sophiart Garden Diary - KARUIZAWA forest garden, wildflower, wild birds and other creatures