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軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの観察記録− >>おまけ編に戻る
■2017年4月9日(日曜日) 2017春の沖縄
軽井沢は、3月の終わりから4月のはじめは、まだ雪景色が残る。4月初旬、恒例の沖縄帰省で1週間ほど滞在。軽井沢から東京羽田まで、高速道路の道中、コブシや桜の満開を眺めることができた。
沖縄の4月初旬は「うりずん」という、植物が生き生きと潤い、生命力にあふれるすばらしい季節。気温も最低気温が16℃、最高気温が23℃、24℃程度の過ごしやすい気候で、毎日穏やかな晴天に恵まれた。久しぶりに親とゆっくり時間を過ごし、喜んでもらい、こちらも元気な顔を見て安心した。スタッフMが生まれ育った那覇の街歩きを楽しみ、沖縄時間に浸った。
帰省のたびに北部へドライブする。その途中でブセナテラスに立ち寄り、海辺やホテルの庭園を散歩していると、目の前の樹上で、イソヒヨドリ(写真)が美声を披露しているのに出会った。まさにオオルリの仲間、強くて張りのある素晴らしいさえずりである。ブセナテラスのラウンジでお茶をしているときにも、その美声が響いていたので、「イソヒヨドリですねー」と給仕をしてくれるラウンジのスタッフに話しかけた。その女性は従業員宿舎で明け方4時ごろにこのイソヒヨドリがさえずり始めると、さあ忙しい朝が来るぞ、と気合が入ると話していた。 イソヒヨドリは日本では海岸付近が主な生息地である。沖縄ではおなじみの鳥であり、そしてパートナーの出身地の鳥取県倉吉市でも市街地で見かける鳥である。私どもにとっては4月の沖縄滞在を歓迎してくれる愛すべき鳥である。滞在先の那覇のホテルの庭でもイソヒヨドリはせっせと営巣中であった。 そしてキジバトも同様にそのホテルの庭でせっせと営巣中。10センチほどの小枝をゆったりと選び、それを嘴でくわえて、左右を確認して慎重に飛び立ち、シュロの木のまたにテキトウ(テーゲー)に乗せる。鳩は巣作りが雑な感じで、小枝を乗せていく先から、他の小枝がぽろぽろと落ちる。まるで、鳩は巣づくりそのものが趣味であり永遠に完成を望まないかのようだ。その繰り返しを飽きずに、淡々と繰り返すキジバトを眺めながら、毎日ホテルのおいしい朝食をいただく。そして食後は「アジクーター!」と(おいしかった、という意味でパートナーが)言いながら、庭に出て散歩する。毎年、春秋の2回、こうして無計画にゆっくり過ごす。私どもの沖縄滞在の幸せは、こんなふうに、何気ない日常のゆったり時間の中にある。
軽井沢 樹木と野鳥の庭 −100種の樹木と生きもの− 有限会社ソフィアート 長野県軽井沢町長倉 2082-4 文章と写真:スタッフM
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